(仮訳)新属StromatonectriaおよびMyrmaeciella属に関する覚書
Jaklitsch, WM. & Voglmayr, H., 2011. Stromatonectria gen. nov. and notes on Myrmaeciella. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/103/2/431.short [Accessed September 12, 2014].
【R3-01091】2014/09/12投稿

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3行まとめ

オーストラリア、ウィーン近郊で採集したMyrmaeciella caraganaeを検討し、本種がMyrmaeciella属の基準種と別属であることを示した。
分子系統解析で本属はバイオネクトリア科クレードに含まれることを示し、本種に対して新属Stromatonectriaを提唱した。
本属はボタンタケ属類似の子座に球形の子嚢殻が埋生することなどで特徴づけられ、分子系統解析では類似の子座を形成する3種と異なり、バイオネクトリア科の系統に含まれた。
Austria, Vienna, 3rd District, Botanical Garden

(新組み合わせ)

Stromatonectria caraganae (Höhn.) Jaklitsch & Voglmayr
旧名:Myrmaeciella caraganae Höhn.
※本種のエピタイプ、レクトタイプを指定した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Nectria paraguayensis
ボタンタケ属類似の子座を形成する
アナモルフの形態が類似している
子嚢胞子のサイズがほぼ同一
本種と異なりバイオネクトリア科ではなくネクトリア科に含まれる
本種と異なりムレスズメ属などのマメ科植物ではなくエノキ属植物を宿主とする
本種と異なり子座がKOHで暗赤色に呈色する
本種と異なり子嚢胞子が平滑ではなく条線を有する
本種よりフィアライドのサイズが大きい
本種と異なり分生子殻を形成しない
本種より分生子のサイズが大きい
Nectria balansae
ボタンタケ属類似の子座を形成する
テレオモルフの形態が類似している
分生子殻形成性のアナモルフを有する
分生子が単細胞
本種と異なりバイオネクトリア科ではなくネクトリア科に含まれる
本種より子座あたりの子嚢殻の数が少ない
本種と異なり子嚢殻がKOH陽性
本種より子嚢胞子のサイズがかなり大きい
本種と異なり子嚢胞子が平滑ではなく条線を持つ
本種と分生子の形態が大きく異なる
Nectria eustromatica
ボタンタケ属類似の子座を形成する
本種と異なりバイオネクトリア科ではなくネクトリア科に含まれる
本種と異なり子座が暗褐色
本種と異なり子座がKOHで呈色する
本種と異なり子嚢殻が一部~全部ではなく全部子座に埋没する
本種より子嚢胞子のサイズがずっと大きい
本種と異なり分生子殻形成性のアナモルフを欠く