(仮訳)中国産のコウモリガ科の幼虫を宿主とする新種、Ophiocordyceps ramosissimumの体系的解析
Wen, T-C. et al., 2014. Systematic analyses of Ophiocordyceps ramosissimum sp. nov., a new species from a larvae of Hepialidae in China. Phytotaxa. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Ji_Chuan_Kang/publication/285948143_Systematic_analyses_of_Ophiocordyceps_ramosissimum_sp_nov_a_new_species_from_a_larvae_of_Hepialidae_in_China/links/56a1c2c808ae24f627021407.pdf [Accessed October 19, 2016].
【R3-03397】2016/10/19投稿

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3行まとめ

中国湖南省においてコウモリガ科のPhassus nodusの幼虫に発生した菌を検討し、Ophiocordyceps ramosissimumとして新種記載した。
本種は子座が枝のように分かれ、頂部が不稔で、子嚢の幅が非常に広いことなどで特徴づけられた。
また、本種の子嚢胞子は二次胞子を生じることがなく、その点でも子座が円筒形の同属他種と区別された。
中国湖南省邵陽市洞口県 雪峰山脈

(新種)

Ophiocordyceps ramosissimum T.C. Wen, J.C. Kang & K.D. Hyde
語源…枝のような
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cordyceps arbuscula
子嚢果が卵状
子嚢が円筒形
子嚢胞子が多隔壁
本種と異なりPhassus nodusではなくPopillia属の幼虫を宿主とする
本種より子座のサイズが小さい
本種と異なり子座が表在性ではなく半埋生
本種より子嚢果が長い
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子の幅が狭い
Ophiocordyceps acicularis(コロモコメツキムシタケ)
子座が表在性
子嚢が円筒形
子嚢胞子が多隔壁
子嚢胞子が分割して二次胞子を生じるという特徴を欠く
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhassus nodusではなくコメツキムシ科の幼虫を宿主とする
本種と異なり生木の幹および土壌付近の根ではなく土壌に生息する
本種と異なり子座の数が1-2ではなく1
本種より子座のサイズが小さい
本種より子嚢果が長い
本種と異なり子嚢果が卵状ではなく長卵状
本種より子嚢の幅が狭い
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps appendiculata(エダウチツトノミタケ)
子座が表在性
子嚢が円筒形
子嚢胞子が多隔壁
子嚢胞子が分割して二次胞子を生じるという特徴を欠く
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhassus nodusではなくCryllotalpa africanaを宿主とする
本種と異なり生木の幹および土壌付近の根ではなく土壌に生息する
本種より子座のサイズが小さい
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子嚢果が卵状ではなく楕円形
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps emeiensis
子座が表在性
子嚢胞子が多隔壁
子嚢胞子が分割して二次胞子を生じるという特徴を欠く
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhassus nodusではなくチョウ目の幼虫を宿主とする
本種と異なり生木の幹および土壌付近の根ではなく土壌に生息する
本種より子座のサイズが小さい
本種より子嚢果が長い
本種より子嚢果の幅が狭い
本種と異なり子嚢果が卵状ではなく類洋梨形
本種より子嚢が長い
本種より子嚢の幅が狭い
本種と異なり子嚢が円筒形ではなく糸状
本種より子嚢胞子の幅が狭い
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps rubigino-siperitheciata
子座が表在性
子嚢胞子が多隔壁
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhassus nodusではなくCampsosternus auratusの幼虫を宿主とする
本種と異なり生木の幹および土壌付近の根ではなく土壌に生息する
本種と異なり子座の数が1-2ではなく1
本種より子座が短い
本種より子座の幅が広い
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種と異なり子嚢果が卵状ではなく長卵形
本種より子嚢の幅が狭い
本種より子嚢胞子の幅が狭い
本種と異なり子嚢胞子が分割して二次胞子を生じる
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps stylophora(クチキツトノミタケ)
子座の数が1-2
子嚢果が卵状
子嚢胞子が多隔壁
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPhassus nodusではなくコメツキムシ科の幼虫を宿主とする
本種と異なり生木の幹および土壌付近の根ではなく枯死した材に生息する
本種より子座のサイズが小さい
本種と異なり子座が表在性ではなく完全に埋生するか表面と直角をなす
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢のサイズが小さい
本種と異なり子嚢が円筒形ではなく円筒状棍棒形
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が分割して二次胞子を生じる
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiocordyceps xuefengensis
同じPhassus nodusを宿主とする
生木の幹および土壌付近の根に生息する
子座が表在性
子嚢が円筒形
子嚢胞子が多隔壁
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で近縁
本種より子座のサイズが大きい
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種と異なり子嚢果が卵状ではなく長卵状
本種より子嚢が長い
本種より子嚢の幅が狭い
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が分割して二次胞子を生じる
5.8S ITS+nrSSU+EF-1α+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される