(仮訳)産業に関連する赤い色素を効率的に産生する新種Talaromyces atroroseus
Frisvad, J. et al., 2013. Talaromyces atroroseus, a new species efficiently producing industrially relevant red pigments. PloS one. Available at: http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0084102.g005 [Accessed March 2, 2014].
【R3-00453】2014/03/02投稿

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3行まとめ

南アフリカの室内環境(ハウスダスト)から、大量の赤い色素を産生する菌を分離し、Talaromyces atroroseusとして新種記載した。
本種が産生する赤色色素はミトルブリン類やグラウコン酸類、プルプリドなどで、マイコトキシンの産生は確認されなかった。
ITS、β-チューブリン、RPB1に基づく分子系統解析のほか、形態や二次代謝産物の種類などでも、本種は赤い色素を産生する他の種と区別された。
Stellenbosch, South Africa

(新種)

Talaromyces atroroseus Yilmaz, Frisvad, Houbraken & Samson
語源…暗いばら色の
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【よく似た種との区別】
Talaromyces albobiverticillius
赤色色素を産生する
水溶性色素を産生する
本種と異なり90-150 μmではなく200-380 μmのずっと長い分生子柄を形成する
本種と異なり分生子が鈍緑色~暗緑色ではなく白色~帯灰緑色
本種と異なり分生子が楕円形ではなく球形~類球形または紡錘形
本種と異なり分生子が粗面ではなく平滑~微細な粗面
本種と異なり分生子が厚壁ではない
本種と異なりグラウコン酸、プルプリド、ZG-1494αを産生しない
ITS、βチューブリン、RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces amestolkiae
赤色色素を産生する
本種と異なりハウスダストではなく、ヒトの臨床検体から分離されている
本種と異なり水溶性色素を産生しない
Talaromyces stollii
赤色色素を産生する
本種と異なりハウスダストではなく、ヒトの臨床検体から分離されている
本種と異なり水溶性色素を産生しない
Talaromyces purpurogenus
赤色色素を産生する
水溶性色素を産生する
本種と異なり分生子が鈍緑色~暗緑色ではない
本種と異なり分生子が楕円形ではない
本種と異なり分生子が厚壁ではない
本種と異なりルブラトキシンAおよびB、ルグロバシン、ルテオスカイリンなどのマイコトキシン産生能を持つ
本種と異なりグラウコン酸、プルプリド、ZG-1494αを産生しない
ITS、βチューブリン、RPB1に基づく分子系統解析で遠縁
Talaromyces ruber
赤色色素を産生する
本種と異なり水溶性色素を産生しない
Talaromyces minioluteus
赤色色素を産生する
ITS、βチューブリン、RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces marneffei
赤色色素を産生する
本種と異なりハウスダストではなく、ヒトの臨床検体から分離されている

(その他掲載種)

Talaromyces albobiverticillius (H. M. Hsieh, Y. M. Ju & S. Y. Hsieh) Samson, Yilmaz, Frisvad & Seifert
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【よく似た種との区別】
Talaromyces atroroseus
赤色色素を産生する
水溶性色素を産生する
本種と異なり200-380 μmではなく90-150 μm程度の短い分生子柄を形成する
本種と異なり分生子が白色~帯灰緑色ではなく鈍緑色~暗緑色
本種と異なり分生子が球形~類球形または紡錘形ではなく楕円形
本種と異なり分生子が平滑ではなく微細な粗面
本種と異なり分生子が厚壁
本種と異なりグラウコン酸、プルプリド、ZG-1494αを産生する
ITS、βチューブリン、RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される