(仮訳)中国産の2新種、Talaromyces heiheensisおよびT. mangshanicus
Wang, X-C. et al., 2017. Talaromyces heiheensis and T. mangshanicus, two new species from China. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/10.1007/s11557-016-1251-3 [Accessed January 14, 2018].
【R3-04757】2018/1/14投稿

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3行まとめ

中国において腐朽材および土壌から分離された2種の菌を検討し、それぞれTalaromyces heiheensisT. mangshanicusとして新種記載した。
前者はTrachyspermi節に含まれ、CYA25°Cでの生長が遅く、分生子柄が二輪生および三輪生、フィアライドが針状、分生子が橙色類球形~楕円形平滑であることなどで特徴づけられた。
後者はTalaromyces節に含まれ、CYA25°Cでの生長が遅く、分生子柄が二輪生、フィアライドがアンプル形、分生子が帯灰紫色類球形~楕円形小刺状、帯紫赤色の水溶性色素を産生することなどで特徴づけられた。
中国黒竜江省黒河市遜克県車陸郷

(新種)

Talaromyces heiheensis X.C. Wang & W.Y. Zhuang
語源…黒河産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Talaromyces solicola
CYA5°Cで発芽不能
CYA37°Cで発芽不能
輪生あたりのメトレの数が5-8
メトレのサイズの範囲が重なる
フィアライドのサイズの範囲が重なる
分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく南アフリカなどに分布する
本種と異なり腐朽材ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄が二輪生または三輪生ではなく二輪生
本種と異なりメトレあたりのフィアライドの数が5-8ではなく3-4
本種と異なり分生子が類球形~楕円形ではなく類球形
本種と異なりMEA25°Cでのコロニーが白色
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
本種よりCYA25°Cでの生長が遅い
本種よりYES25°Cでの生長が遅い
本種と異なり分生子表面が平滑ではなく粗面
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces albobiverticillius
CYA5°Cで発芽不能
CYA37°Cで発芽不能
分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく台湾などに分布する
本種と異なり腐朽材ではなく腐朽葉などから分離される
本種と異なり分生子柄が二輪生または三輪生ではなく二輪生
本種より輪生あたりのメトレの数が5-8ではなく6-9
本種よりメトレのサイズが大きい
本種と異なりメトレあたりのフィアライドの数が5-8ではなく5-7
本種よりフィアライドのサイズが大きい
本種と異なり分生子が集まると橙色ではなく白色または緑色
本種と異なり分生子が類球形~楕円形ではなく球状~類球形
本種と異なり分生子表面が平滑ではなく平滑~微かに粗面
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりYES25°Cでの生長が速い
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces rubrifaciens
中国に分布する
MEA培地での生長速度の範囲が重なる
CYA5°Cで発芽不能
CYA37°Cで発芽不能
分生子表面が平滑
分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり腐朽材ではなくエアコンなどから分離される
本種と異なり分生子柄が二輪生または三輪生ではなく二輪生
本種より輪生あたりのメトレの数が5-8ではなく9-15
本種よりメトレが短い
本種と異なりメトレあたりのフィアライドの数が5-8ではなく6-10
本種よりフィアライドが短い
本種と異なり分生子が類球形~楕円形ではなく楕円形~洋梨形
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりYES25°Cでの生長が遅い
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces erythromellis
CYA25°Cでの生長速度の範囲が重なる
CYA5°Cで発芽不能
メトレのサイズの範囲が重なる
メトレあたりのフィアライドの数が5-8
分生子表面が平滑
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なり腐朽材ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄が二輪生または三輪生ではなく二輪生
本種より輪生あたりのメトレの数が5-8ではなく8-12
本種よりフィアライドが長い
本種よりフィアライドの幅が狭い
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なりCYA25°Cでのコロニーが白色
本種と異なりCYA37°Cで生育可能
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
本種と異なりMEA25°Cで豊富な滲出物を産生する
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国湖南省宜章県郴州市莽山

(新種)

Talaromyces mangshanicus X.C. Wang & W.Y. Zhuang
語源…莽山の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Talaromyces kendrickii
CYA37°Cで発芽不能
分生子柄が二輪生
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくカナダなどに分布する
本種と異なり土壌ではなく針葉樹の材などから分離される
本種と異なりYES培地で水溶性色素を産生するという特徴を欠く
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
本種よりYES25°Cでの生長が速い
本種と異なり輪生あたりのメトレの数が3-6ではなく3-8
本種よりメトレの幅が狭い
本種と異なりメトレあたりのフィアライドの数が3-6ではなく3-5
本種よりフィアライドのサイズが小さい
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が類球形~楕円形ではなく類球形
本種と異なり分生子表面が小刺状ではなく粗面
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces qii
中国に分布する
CYA5°Cで発芽不能
CYA37°Cで発芽不能
分生子柄が二輪生
分生子表面が小刺状
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり土壌ではなく葉から分離される
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
本種よりYES25°Cでの生長が速い
本種と異なりYES培地で水溶性色素を産生するという特徴を欠く
本種と異なり輪生あたりのメトレの数が3-6ではなく4-6
本種よりメトレのサイズが小さい
本種と異なりメトレあたりのフィアライドの数が3-6ではなく2-4
本種よりフィアライドのサイズが小さい
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が集まると帯灰紫色ではなく帯緑色
本種と異なり分生子が類球形~楕円形ではなく類球形~卵状
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces thailandensis
土壌から分離される
分生子柄が二輪生
分生子が類球形~楕円形
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
本種よりYES25°Cでの生長が速い
本種と異なりMEA培地でのコロニーが黄色
本種と異なり輪生あたりのメトレの数が3-6ではなく3-5
本種よりメトレのサイズが小さい
本種と異なりメトレあたりのフィアライドの数が3-6ではなく3-7
本種よりフィアライドの幅が狭い
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子表面が小刺状ではなく平滑
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される