(仮訳)日本におけるナラの木の大量死の研究で採集されたRaffaelea quercivoraの分離株の分類学的再検討
Seo, M. et al., 2012. Taxonomic reevaluation of Raffaelea quercivora isolates collected from mass mortality of oak trees in Japan. Mycoscience. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s10267-011-0154-z [Accessed January 12, 2014].
【R3-00267】2014/01/13投稿

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3行まとめ

日本でナラ枯れの原因菌として分離されたRaffaelea quercivoraの、タイプ由来菌株を含む15菌株について、形態学的・分子系統学的に再検討した。
形態的には、本種の分生子のサイズの範囲がより大きいことや、他のオフィオストマ科菌類のシンアナモルフにも見られる、シンポジオ状およびアネライド状伸長の2型の分生子形成様式が明らかになった。
D1/D2領域に基づく分子系統解析では、本種の系統は他のオフィオストマトイド菌類と明瞭に区別され、他の遺伝子領域を用いた研究と同様の結果が得られた。

(その他掲載種)

Raffaelea quercivora Kubono & Shin. Ito
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Raffaelea albimanens
走査型電子顕微鏡でシンポジオ状・アネライド状伸長の2型の分生子形成様式が見られる
Raffaelea arxii
走査型電子顕微鏡でシンポジオ状・アネライド状伸長の2型の分生子形成様式が見られる
Raffaelea montetyi
走査型電子顕微鏡でシンポジオ状・アネライド状伸長の2型の分生子形成様式が見られる
Raffaelea quercus-mongolicae
ITS、SSU、β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 (Kim et al., 2009)
形態的には区別できない
分生子のサイズの範囲が本種と重なる(従来は本種より分生子のサイズが大きいとされてきた)
LSUに基づく予備的な分子系統解析で、本種と異なる独立種として認められる