2021年5月2日 (仮訳)韓国産Russula属Amoeninae亜節の分類学的再検討 Wisitrassameewong, K. et al., 2020. Taxonomic revision of Russula subsection Amoeninae from South Korea. MycoKeys. Available at: Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/53673/ [Accessed May 2, 2021] 【R3-08376】2021/5/1投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 韓国産Russula属Amoeninae亜節を対象に分子系統解析を実施し、各種の定義を検討した。 その結果、本亜節はHeterophyllae節クレードにおいて単系統を形成した。 韓国産の種として3種を認め、そのうちR. oritentipurpureaを新種記載し、1種を未記載にとどめた。 韓国全羅南道麗水市突山島 (新種) Russula orientipurpurea Wisitr., H. Lee & Y.W. Lim 語源…東洋の紫色の(採集地と傘の色から) 【よく似た種との区別】 Russula mariae 形態的に類似している(誤同定の例がある) rpb2+mtSSU+tef1αに基づく分子系統解析で近縁(同じAmoeninae亜節クレードに含まれる) 本種と異なり韓国ではなく米国などに分布する 本種と異なり担子胞子表面の線の数が3 μmの円あたり1-4、疣の数が4-6ではなく線の数が3-7、疣の数が0-1 rpb2+mtSSU+tef1αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula intervenosa アジアに分布する 担子胞子のサイズの範囲が重なる 担子胞子のQ値の範囲が重なる 担子胞子の装飾の丈の範囲が重なる 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり傘が灰色、紫色、淡黄色またはクリーム色なのではなく明黄色、桃色、明赤色で中央部が暗赤色 本種と異なり柄がほぼ白色ではなく部分的に赤色または紫色 本種と異なり担子胞子表面がやや網目状、網目状ではなくやや網目状 本種より側シスチジアのサイズが小さい 本種と異なり側シスチジアが紡錘形鈍頭ではなく紡錘形鋭頭 本種より縁シスチジアのサイズが小さい 本種と異なり縁シスチジアの形態が側シスチジアと異なる 本種より傘表皮が厚い 本種より傘表皮の末端細胞のサイズが小さい 本種より傘表皮の”short cell”が短い (その他掲載種) Russula bella Hongo ニオイコベニタケ 【よく似た種との区別】 Russula pseudoamoenicolor アジアに分布する 担子胞子のQ値の範囲が重なる 担子胞子表面の装飾がやや網目状 rpb2+mtSSU+tef1αに基づく分子系統解析で近縁(同じAmoeninae亜節クレードに含まれる) 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり傘が桃色または明赤色ではなくより鮮やかな明赤色、紫色、濃紫色である 本種と異なり柄がほぼ白色または部分的に桃色なのではなく部分的に桃色または紫色 本種より担子胞子の平均幅が広い 本種より担子胞子表面の装飾の丈の最大長が長い 本種より側シスチジアのサイズが大きい 本種と異なり側シスチジアが棍棒形または円筒形で鈍頭なのではなく紡錘形鈍頭 本種より縁シスチジアの幅が広い 本種と異なり縁シスチジアの形態が側シスチジアと異なるという特徴を欠く 本種より傘表皮の末端細胞が短い 本種より傘表皮の末端細胞の幅が広い rpb2+mtSSU+tef1αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula punicea 同じAmoeninae亜節に含まれる アジアに分布する 傘が桃色を帯びる 担子胞子のサイズの範囲が重なる 担子胞子のQ値の範囲が重なる 側シスチジアのサイズの範囲が重なる 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なり傘が桃色または明赤色ではなく桃色 本種と異なり柄がほぼ白色または部分的に桃色なのではなくほぼ白色 本種と異なり担子胞子表面の装飾がやや網目状ではなくやや網目状~網目状 本種と異なり側シスチジアが紡錘形鈍頭ではなく棍棒形または円筒形、紡錘形で鈍頭または鋭頭 本種より傘表皮の末端細胞の幅が広い Russula violeipes(ケショウハツ) rpb2+mtSSU+tef1αに基づく分子系統解析で近縁(同じAmoeninae亜節クレードに含まれる) 本種と異なり日本および韓国ではなくスロバキアなどに分布する 本種と異なり傘が帯黄色~帯緑紫色 本種より担子器のサイズが大きい 本種より側シスチジアのサイズが大きい rpb2+mtSSU+tef1αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される ※この他に本亜節の一種(未記載種)を掲載した。