(仮訳)系統解析に基づきセルロース分解菌の無効名Acremonium cellulolyticusTalaromyces属に移す分類学的再検討
Fujii, T. et al., 2014. Taxonomic revision of the cellulose‐degrading fungus Acremonium cellulolyticus nomen nudum to Talaromyces based on phylogenetic analysis. FEMS microbiology letters. Available at: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/1574-6968.12352/full [Accessed February 4, 2014].
【R3-00360】2014/02/05投稿

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3行まとめ

福島県で分離されたセルロース分解性を持つ菌株Y-94を基に、1985年にAcremonium cellulolyticusが新種記載されたが、命名規約上無効であった。
複数遺伝子に基づく分子系統解析で本種はTalaromyces属クレードに含まれ、T. pinophilusとITSおよびrpb2の塩基配列が100%一致した。
形態形質および分子系統解析の結果に基づき、Y-94をTalaromyces cellulolyticusとして改めて新種記載した。
福島県

(新種)

Talaromyces cellulolyticus T. Fujii, T. Hoshino, H. Inoue and S. Yano
語源…セルロース分解性の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Talaromyces pinophilus
ITSおよびrpb2の塩基配列が100%一致する
本種と異なり人工培地での生育下で分生子柄(筆状体)を形成する
本種とコロニーの色が異なる
本種とセルラーゼ産生能が異なる
β-チューブリンの塩基配列に違いが見られる(類似度98.1%)
Talaromyces marneffei
“enteroarthric conidia”(内生の分節分生子)を形成する
ITS、rpb2、β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される