2022年6月23日 (仮訳)帯青色のMycena属菌の分類学的研究、および中国北部産の2新種 Na, Q. et al., 2022. Taxonomic studies of bluish Mycena (Mycenaceae, Agaricales) with two new species from northern China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/78880/ [Accessed June 23, 2022] 【R3-09626】2022/6/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国からMycena caeruleogriseaとM. caeruleomarginataの2新種を記載した。 前者は寧夏回族自治区、後者は吉林省に分布し、傘の色や柄シスチジアの形状などが互いに異なっていた。 Amictae、Cyanocephalae、Sacchariferae、Viscipellesの各節に含まれる青色Mycena計7種の検索表を掲載した。 中国寧夏回族自治区固原市涇源県六盤山鎮六盤山国家森林公園 (新種) Mycena caeruleogrisea Q. Na, Y.P. Ge & H. Zeng 語源…青灰色の(傘の色から) 【よく似た種との区別】 Mycena subcaerulea 子実体が帯青色 顕微鏡的形質が類似している 縁シスチジア表面が平滑 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と生息環境が異なる 本種と異なり子実体が散生ではなく単生、散生、または群生する 本種と異なり腐植土および落葉ではなく腐朽材や樹皮に生じる 本種と異なり傘が帯緑青色~帯灰褐色で、中央部が青色のままだが縁部が老成すると黄変する 本種と異なり柄が帯緑青色~帯褐青色 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が球形~類球形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycena cyanorhiza 柄基部が空色 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイタリアなどに分布する 本種と異なり傘がほぼ白色~灰色、淡褐色 本種と異なり柄基部が繊維のパッチから生じる 本種より担子胞子のQ値が大きい 本種と異なり担子胞子が長楕円形 本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~倒洋梨形 本種と異なり縁シスチジア表面が平滑ではなく指状突起を有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycena amicta(アオミノアシナガタケ) 形態的に類似している(容易に混同されうる) 傘が成熟時帯青色のことがある 担子胞子の形状が類似している 縁シスチジアの形状が類似している 縁シスチジア表面が平滑 柄シスチジアが単型である ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイタリア、カナダ、フランス、フィンランドなどに分布する 本種と異なり腐植土および落葉ではなく材やその残渣に限って生じる 本種より傘が一般的に褐色で青色をいくぶん帯びる 本種と異なり柄が帯灰褐色で基部が青色~青緑色 本種と異なり傘が密でかなり粗い白色微毛に覆われる 本種と異なり子実体の臭いが不明瞭~ダイコン臭である 本種より縁シスチジアのサイズが小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycena interrupta 子実体が青色系 本種と異なり中国ではなく南半球などに分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり襞が離生する 本種と異なり柄の縁部が青色 本種と異なり柄基部が盤状 本種と異なり柄基部の盤表面が剛毛状 本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形 本種と異なり縁シスチジア表面が平滑ではなく粗い突起に覆われる Mycena lazulina(コンルリキュウバンタケ) 東アジアに分布する 柄が青色 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種と異なり縁シスチジア表面が平滑ではなく多数の突起を有する Mycena indigotica 東アジアに分布する 子実体が青色 本種と異なり中国ではなく台湾などに分布する 本種と異なり子実層托が管孔状 本種と異なり担子胞子が球形 Mycena caeruleomarginata 中国に分布する 傘が帯青色 柄基部が帯青色 縁シスチジアが円筒形 縁シスチジア表面が平滑 傘表皮がゼラチン質に埋没する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が暗褐色で縁部が青色 本種と異なり柄が帯黄褐色~淡褐色 本種と異なり担子胞子が広楕円形~楕円形 本種と異なり柄シスチジアが単型ではなく2型を有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国吉林省延辺朝鮮族自治州安図県二道白河鎮池西防保站 (新種) Mycena caeruleomarginata Q. Na & Y.P. Ge 語源…青色の縁の(傘の色から) 【よく似た種との区別】 Mycena subcaerulea 縁シスチジア表面が平滑 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なり傘が顕著な帯灰褐色で中央部と縁部が青色、老成すると黄変する 本種と異なり柄が帯灰青色 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種と異なり担子胞子が球形~類球形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycena cyanorhiza 傘表面がゼラチン状 柄が空色 柄全体が微毛に覆われ粉状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイタリアなどに分布する 本種と異なり傘がほぼ白色~灰色、淡褐色で青色を帯びない 本種より担子胞子のQ値が大きい 本種と異なり担子胞子が長楕円形 本種と異なり縁シスチジア表面が平滑ではなく指状突起を有する 本種と異なり柄シスチジアを欠く ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycena amicta(アオミノアシナガタケ) 傘が帯青色 柄表面が粉状 傘表皮がゼラチン質に埋没する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイタリア、カナダ、フランス、フィンランドなどに分布する 本種と異なり傘が淡灰褐色で時に褐黄色で幼時帯緑色、老成時帯青色 本種と異なり子実体にダイコン臭がある 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子が長楕円形 本種と異なり柄シスチジアに2型を有するのではなく単型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycena lazulina(コンルリキュウバンタケ) 東アジアに分布する 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種と異なり縁シスチジア表面が平滑ではなく多数の突起を有する Mycena indigotica 東アジアに分布する 本種と異なり中国ではなく台湾などに分布する 本種と異なり担子胞子が球形 Mycena caeruleogrisea 中国に分布する 傘が帯青色 柄基部が帯青色 縁シスチジアが円筒形 縁シスチジア表面が平滑 傘表皮がゼラチン質に埋没する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が暗褐色で縁部が青色という特徴を欠く 本種と異なり柄が帯黄褐色~淡褐色でない 本種と異なり担子胞子が広楕円形~楕円形でない 本種と異なり柄シスチジアに2型を有するのではなく単型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される