(仮訳)中国南西部産地衣類相の分類学的研究 (1):新種Pilophorus yunnanensis
Wang, X-Y. et al., 2010. Taxonomic studies on the lichen flora of southwestern China (1). Pilophorus yunnanensis sp. nov. (Cladoniaceae). The Bryologist. Available at: http://www.bioone.org/doi/abs/10.1639/0007-2745-113.2.345 [Accessed March 23, 2015].
【R3-01670】2015/03/24投稿

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3行まとめ

中国雲南省の高標高地域において珪質岩に発生した地衣を検討し、Pilophorus yunnanensisとして新種記載した。
本種は擬子柄がごく微小で分枝せず、表面に多数の鱗片を伴い、先端に1(-2)つの球形の子器を有することなどで特徴づけられた。
本種と同属類似種の形質比較表を掲載した。
中国雲南省昆明市禄勧イ族ミャオ族自治県轎子雪山

(新種)

Pilophorus yunnanensis L. S. Wang & X. Y. Wang
語源…雲南産の
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【よく似た種との区別】
Pilophorus awasthianus
基本葉体のサイズが類似している
基本葉体が粒状
子器が球形
“pigment boundary”を有する
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
地衣成分としてアトラノリンおよびゼオリンを含む
本種と異なり地衣体が帯白灰色~帯黄灰色ではなく灰色
本種より擬子柄のサイズが大きい
本種と異なり擬子柄が分枝することがある
本種と異なり擬子柄あたりの子器の数が1(-2)ではなく1-数個
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり”boundary texture”を欠く
本種と異なり未知の地衣成分を含む
Pilophorus clavatus(カムリゴケ)
基本葉体のサイズが類似している
基本葉体が粒状
擬子柄が分枝しない
地衣成分としてゼオリンを含む
本種と異なり地衣体が帯白灰色~帯黄灰色ではなく帯黄色~灰緑色
本種と異なり中国ではなく太平洋地域、北米西部、東アジアに分布する
本種より擬子柄のサイズが大きい
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり擬子柄あたりの子器の数が1(-2)ではなく1
本種と異なり子器が球形ではなく円錐形~瓶形
本種と異なり”pigment boundary”を欠く
本種と異なり”boundary texture”を欠く
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり未知の地衣成分およびイソウスニン酸を含む
Pilophorus curtulus(ヒメカムリゴケ)
中国に分布する
基本葉体のサイズが類似している
基本葉体が粒状
擬子柄が分枝しない
擬子柄あたりの子器の数が1(-2)
子器が球形
“pigment boundary”をいくぶん有する
“boundary texture”を有する
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
地衣成分としてアトラノリンおよびゼオリンを含むことがある
本種と異なり中国だけではなく日本にも分布する
本種と異なり基本葉体が緩く集まるのではなく通常密に凝集する
本種と異なり地衣体が帯白灰色~帯黄灰色ではなく灰緑色
本種より擬子柄のサイズが大きい
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり頭状体が小疣状ではなく扁平な盤状
本種と異なり頭状体が時に地衣体の上に生じるのではなく基本葉体の小鱗片の間に生じる
本種と異なり地衣成分を含まない型とイソウスニン酸を含む型がある
Pilophorus fibula
擬子柄が分枝しない
“pigment boundary”を有する
“boundary texture”を有する
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
地衣成分としてアトラノリンを含む
本種と異なり中国ではなく北米東部に分布する
本種より基本葉体のサイズが大きい
本種と異なり基本葉体が粒状ではなく小鱗片状
本種と異なり地衣体が帯白灰色~帯黄灰色ではなく灰緑色
本種と異なり擬子柄を時に欠くことがある
本種より擬子柄のサイズが大きい
本種と異なり擬子柄あたりの子器の数が1(-2)ではなく1
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり子器が球形ではなく半球形
本種と異なり地衣成分としてゼオリンを含まない
Pilophorus nigricaulis(マルミカムリゴケ)
基本葉体が粒状
擬子柄が分枝しない
“boundary texture”を有する
地衣成分としてアトラノリンを含む
本種と異なり中国ではなく北米西部および東アジアに分布する
本種より基本葉体のサイズが大きい
本種と異なり地衣体が帯白灰色~帯黄灰色ではなく白色~灰色
本種より擬子柄のサイズが大きい
本種と異なり擬子柄あたりの子器の数が1(-2)ではなく1
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり子器が球形ではなく類球形~僅かに円錐形
本種と異なり”pigment boundary”を欠く
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり地衣成分としてスチクチン酸を含む
Pilophorus strumaticus
基本葉体が粒状
擬子柄が分枝しない
擬子柄あたりの子器の数が1-2
地衣成分としてアトラノリンを含む
本種と異なり中国ではなく北欧およびイギリスに分布する
本種より基本葉体のサイズが大きい
本種と異なり地衣体が帯白灰色~帯黄灰色ではなく灰色
本種より擬子柄のサイズが大きい
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり子器が球形ではなく半球形
本種と異なり”pigment boundary”を欠く
本種と異なり”boundary texture”を欠く
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり地衣成分としてゼオリンを含まない