2015年3月21日 (仮訳)カナダ産フハイカビ属3新種の分類、DNAバーコーディング、および系統 Bala, K. et al., 2010. Taxonomy, DNA barcoding and phylogeny of three new species of Pythium from Canada. Persoonia. …. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3028511/ [Accessed March 20, 2015]. 【R3-01661】2015/03/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ カナダからPythium oopapillum、P. emineosum、P. camurandrumの3新種を記載した。 これらの新種はそれぞれ、卵胞子に乳頭突起を有する点、特有の造卵器および卵胞子を形成する点、造精器が非常に細長く様々な形状をとる点などで特徴づけられた。 各種はITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で独自のクレードを形成した。 Canada, Alberta, Barrhead (新種) Pythium oopapillum Bala, de Cock & Lévesque 語源…卵(胞子)の乳頭の 【よく似た種との区別】 Pythium pachycaule ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードBに含まれる) 本種と異なりカナダにおける分布が知られていない 本種と異なり遊走子嚢が裂けた要素からなる膨大した繊維状ではなく僅かに膨大した繊維状 本種より造精器の柄が分枝することが稀 本種と異なり造卵器が次端生または節間生ではなく末端生・節間生・側生 本種と異なり造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器が球形ではなく球形~嚢形 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種と異なり卵胞子に乳頭突起を欠く 本種より菌糸の幅が広い 本種よりPCA培地での生長が遅い 本種と異なりPCA培地でのコロニーが菊花状ではなく不定 ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium coloratum 造精器が雌雄異菌糸性 造精器の柄が分枝する ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードBに含まれる) 本種と異なりカナダにおける分布が知られていない 本種と異なり遊走子嚢が裂けた要素からなる膨大した繊維状ではなく樹状の構造をなす繊維状 本種と異なり造卵器が次端生または節間生ではなく末端生または節間生 本種より造卵器の平均サイズが大きい 本種と異なり造卵器が球形ではなく球形~洋梨形 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種と異なり卵胞子が淡紫色 本種と異なり卵胞子に乳頭突起を欠く 本種より卵胞子が厚壁 本種よりPCA培地での生長が速い 本種と異なりPCA培地でのコロニーが菊花状ではなく放射状 ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium dissotocum ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードBに含まれる) 本種と異なりカナダにおける分布が知られていない 本種と異なり造精器が時に下位生という特徴を欠く 本種と異なり造精器の柄が分枝しない 本種と異なり卵胞子に乳頭突起を欠く ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium afertile 本種と異なり40°Cで生育可能 Pythium diclinum ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードBに含まれる) 本種と異なりカナダにおける分布が知られていない 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性または雌雄異菌糸性ではなく典型的には雌雄異菌糸性 本種と異なり卵胞子に乳頭突起を欠く ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Canada, British Columbia, Surrey (新種) Pythium emineosum Bala, de Cock & Lévesque 語源…目立った(造卵器および卵胞子の形態形質が他のクレードFの種と顕著に異なることから) 【よく似た種との区別】 Pythium macrosporum 遊走子嚢が末端生および節間生 遊走子が正常に形成される ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なり遊走子嚢が球形ではなく球形~類球形 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性・雌雄異菌糸性・下位生ではなく雌雄異菌糸性 本種と異なり造精器の数が造卵器あたり1-3ではなく1-4 本種と異なり造卵器が節間生および末端生ではなく末端生で時に節間生または側生 本種より造卵器のサイズが大きい 本種より卵胞子の平均サイズが大きい 本種と異なり卵胞子が非充満性または充満性ではなく非充満性 本種より卵胞子が厚壁 本種と異なりホモタリックではなくヘテロタリックである 本種よりPCA培地での生長が速い 本種と異なりPCA培地でのコロニーが不明瞭な菊花状ではなく菊花状の放射状 ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium intermedium 遊走子嚢が球形 造卵器が末端生または節間生 ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なり遊走子が正常に形成されるのではなく稀にしか形成されない 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性・雌雄異菌糸性・下位生ではなく雌雄異菌糸性 本種と異なり造精器の数が造卵器あたり1-3ではなく1-7 本種より造卵器のサイズが大きい 本種より卵胞子の平均サイズが小さい 本種と異なり卵胞子が非充満性または充満性ではなく充満性 本種より卵胞子が厚壁 本種と異なりホモタリックではなくヘテロタリックである 本種よりPCA培地での生長が速い 本種と異なりPCA培地でのコロニーが不明瞭な菊花状ではなく放射状 ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Canada, Manitoba, Niverville (新種) Pythium camurandrum Bala, de Cock & Lévesque 語源…屈曲した、鉤状の(造精器の形状から) 【よく似た種との区別】 Pythium rostratum 造卵器が末端生または節間生 造卵器が球形~類球形 ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードEに含まれる) 本種と異なり遊走子嚢が知られている 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性・雌雄異菌糸性・下位生ではなく雌雄同菌糸性または下位生 本種と異なり造精器が鉤状、屈曲、膨大、撚り合うなど様々な非常に細長い形状という特徴を欠く 本種と異なり造精器の柄が二裂するという特徴を欠く 本種と異なり造卵器が鎖生する 本種より造卵器の平均サイズが大きい 本種と異なり造卵器あたりの卵胞子の数が1-2ではなく1 本種より卵胞子の壁の厚さの最大値が大きい 本種よりPCA培地での生長が速い 本種と異なりPCA培地でのコロニーが狭い菊花状ではなく菊花状 ITS、COI、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium rostratifingens 造精器が雌雄同菌糸性・雌雄異菌糸性・下位生 造卵器が末端生または節間生 PCA培地でのコロニーが狭い菊花状 ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードEに含まれる) 本種と異なり遊走子嚢が知られている 本種と異なり造精器が鉤状、屈曲、膨大、撚り合うなど様々な非常に細長い形状という特徴を欠く 本種と異なり造精器の柄が二裂するという特徴を欠く 本種より造卵器の平均サイズが大きい 本種と異なり造卵器が球形~類球形ではなく球形 本種と異なり造卵器あたりの卵胞子の数が1-2ではなく1 本種より卵胞子の壁の厚さの最大値が大きい 本種よりPCA培地での生長が速い ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される