2018年5月21日 (仮訳)アルゼンチン、パタゴニアン・フォレスト産ナラタケ属菌の分類 Pildain, MB. et al. 2010. Taxonomy of Armillaria in the Patagonian forests of Argentina. Mycologia. Available at: https://doi.org/10.3852/09-105 [Accessed May 21, 2018]. 【R3-05142】2018/5/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アルゼンチンのパタゴニアに産したナラタケ属菌の形態学的検討および分子系統解析を実施した。 Armillaria novae-zelandiae、A. montagnei、A. umbrinobrunnea(新組み合わせ)、およびA. sparreiを同定した。 これらの種の宿主選好性は認められなかった。 Argentina, Chubut, Futaleufú, Baggilt Provintial Reserve, Baggilt Lake shore (その他掲載種) Armillaria montagnei (Singer) Herink ※本種のネオタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Armillaria luteobubalina 本種と異なりアルゼンチンではなくオーストラリア、ニュージーランドに分布する 本種より担子胞子のサイズが小さい Armillaria umbrinobrunnea パタゴニアに分布する 同じNothofagus dombeyiおよびフトモモ科植物を宿主とする つばの下面に帯褐色小鱗片を有する 子実体に渋味がある 子実体に不快臭がある 襞実質が並列型 襞実質が”lacunar”で樽形の細胞からなる 本種と異なり子実体が中型~大型ではなく小型~中型 本種と異なり傘が中高ではなく凸形、扁平 本種と異なり傘表面の小鱗片が中央部のみに生じるのではなく全面を覆う 本種と異なり傘表面の小鱗片が淡褐色~暗褐色ではなくベージュ色~淡褐色 本種より担子胞子のQ値が小さい (その他掲載種) Armillaria novae-zelandiae (G. Stev.) Herink ※Armillariella sparrei var. elaeodesを本種のシノニムとした。 【よく似た種との区別】 Armillaria sparrei パタゴニアに分布する 同じナンキョクブナ属、Aextoxicum属植物などを宿主とする つばが膜質 本種と異なり傘が帯オリーブ灰色ではなくベージュ色~淡褐色 本種と異なり傘の縁部が内側に巻くのではなく凸形~扁平 本種と異なり柄が円筒形で例外的に塊茎状の基部を有するのではなく塊茎状で上方に向かって細まる 本種と異なりつばの下面に帯褐色小鱗片を有する 本種より担子胞子が長い 本種と異なり傘上表皮に粘性を有する (新組み合わせ、新階級) Armillaria umbrinobrunnea (Singer) Pildain & Rajchenb. 旧名:Armillariella montagnei var. umbrinobrunnea Singer 【よく似た種との区別】 Armillaria montagnei パタゴニアに分布する 同じNothofagus dombeyiおよびフトモモ科植物を宿主とする つばの下面に帯褐色小鱗片を有する 子実体に渋味がある 子実体に不快臭がある 襞実質が並列型 襞実質が”lacunar”で樽形の細胞からなる 本種と異なり子実体が小型~中型ではなく中型~大型 本種と異なり傘が凸形、扁平ではなく中高 本種と異なり傘表面の小鱗片が全面を覆うのではなく中央部のみに生じる 本種と異なり傘表面の小鱗片がベージュ色~淡褐色ではなく淡褐色~暗褐色 本種より担子胞子のQ値が大きい Argentina, Neuquén, Nahuel Huapi National Park, Península Quetrihue (その他掲載種) Armillaria sparrei (Singer) Herink ※本種のネオタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Armillaria hinnulea 本種と異なりアルゼンチンではなくオーストラリア、ニュージーランドに分布する 本種と異なり子実体が通常紫桃色を帯びる桃色 本種と異なり子実体に粘性を欠く 本種と異なり柄の基部が強く塊茎状になる 本種と異なり子実体に渋味がある 本種と異なり子実下層の菌糸にクランプを有する Armillaria novae-zelandiae パタゴニアに分布する 同じナンキョクブナ属、Aextoxicum属植物などを宿主とする つばが膜質 本種と異なり傘がベージュ色~淡褐色ではなく帯オリーブ灰色 本種と異なり傘が凸形~扁平ではなく縁部が内側に巻く 本種と異なり柄が塊茎状で上方に向かって細まるのではなく円筒形で例外的に塊茎状の基部を有する 本種と異なりつばの下面に帯褐色小鱗片を欠く 本種より担子胞子が短い 本種と異なり傘上表皮に粘性を欠く