(仮訳)Dentipratulum属:形態比較および胞子装飾のSEMイメージングにより1種が3種に分けられた
Karasiński, D. & Piątek, M. 2017. The genus Dentipratulum (Russulales, Auriscalpiaceae): comparative morphology and SEM imaging spore ornamentation split one into three species. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-016-1263-z [Accessed June 3, 2021] 【R3-08472】2021/6/3投稿

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3行まとめ

Dentipratulum属菌を再検討し、D. bialoviesenseにおいて3種の異なる形態学的種を見出した。
フランスおよび国後島産のD. crystallinumとインド産のD. khuranaeを新種記載した。
本属の属概念を修正し、本属菌の検索表を掲載した。
Kunashir, Alyokhino

(新種)

Dentipratulum crystallinum Karasiński
語源…結晶の(レプトシスチジアおよびグレオシスチジアの結晶から)
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【よく似た種との区別】
Dentipratulum bialoviesense
フランスに分布する
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
担子胞子のQ値の範囲が重なる
担子胞子の装飾が光学顕微鏡下で類似している
本種と異なりポーランド、スイスにおける分布が知られている
本種と異なり国後島における分布が知られていない
本種より担子胞子の幅が僅かに広い
本種ほど担子胞子の疣状装飾がSEM下で散在しない
本種より担子胞子の疣状装飾のサイズがSEM下で小さい
本種と異なりレプトシスチジアを欠く
本種と異なりグレオシスチジアが密ではなく通常やや緩やかに配列する
本種と異なりグレオシスチジア頂部に結晶を伴わない
Dentipratulum khuranae
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
担子胞子の装飾が光学顕微鏡下で類似している
グレオシスチジアが密に配列して刺のコア部分をなす
粘質原菌糸が密に配列して刺のコア部分をなす
本種と異なりフランスおよび国後島ではなくインドに分布する
本種より子実体の刺のサイズが大きい
本種と異なり子実体の刺基部が柄状
本種より担子胞子が球形に近い
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子の装飾が半円形の疣状ではなく不規則で短く、離れた畝状
本種と異なりレプトシスチジアが円筒形で頂部が鈍頭ではなく紡錘形
本種と異なりレプトシスチジア頂部に結晶を伴わない
本種と異なりグレオシスチジア頂部に結晶を伴わない
India, Himachal Pradesh, Shimla District, in the vicinity of Baghi village

(新種)

Dentipratulum khuranae Karasiński & Piątek
語源…採集者であるインドの菌学者、Inder Pal Singh Khurana氏に献名
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【よく似た種との区別】
Dentipratulum bialoviesense
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
担子胞子の装飾が光学顕微鏡下で類似している
グレオシスチジア頂部に結晶を伴わない
本種と異なりインドではなくポーランド、スイス、フランスなどに分布する
本種ほど担子胞子が球形に近くない
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種より子実体の刺のサイズが小さい
本種と異なりレプトシスチジアを欠く
本種と異なりグレオシスチジアが密ではなく通常やや緩やかに配列する
Dentipratulum crystallinum
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
担子胞子の装飾が光学顕微鏡下で類似している
グレオシスチジアが密に配列して刺のコア部分をなす
粘質原菌糸が密に配列して刺のコア部分をなす
本種と異なりインドではなくフランスおよび国後島に分布する
本種より子実体の刺のサイズが小さい
本種と異なり子実体の刺基部が柄状でない
本種ほど担子胞子が球形に近くない
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり担子胞子の装飾が不規則で短く、離れた畝状ではなく半円形の疣状
本種と異なりレプトシスチジアが紡錘形ではなく円筒形で頂部が鈍頭
本種と異なりレプトシスチジア頂部に結晶を伴う
本種と異なりグレオシスチジア頂部に結晶を伴う

(その他掲載種)

Dentipratulum bialoviesense Domanski
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【よく似た種との区別】
Dentipratulum khuranae
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
担子胞子の装飾が光学顕微鏡下で類似している
グレオシスチジア頂部に結晶を伴わない
本種と異なりポーランド、スイス、フランスなどではなくインドに分布する
本種より担子胞子が球形に近い
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種より子実体の刺のサイズが大きい
本種と異なりレプトシスチジアを有する
本種と異なりグレオシスチジアが通常やや緩やかではなく密に配列する
Dentipratulum crystallinum
フランスに分布する
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
担子胞子のQ値の範囲が重なる
担子胞子の装飾が光学顕微鏡下で類似している
本種と異なりポーランド、スイスにおける分布が知られていない
本種と異なり国後島における分布が知られている
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
本種より担子胞子の疣状装飾がSEM下で散在する
本種より担子胞子の疣状装飾のサイズがSEM下で大きい
本種と異なりレプトシスチジアを有する
本種と異なりグレオシスチジアが通常やや緩やかではなく密に配列する
本種と異なりグレオシスチジア頂部に結晶を伴う