2014年1月11日 （仮訳）中国産のParadoxa属様のトリュフの2種、新種Tuber glabrumおよび新学名T. sinomonosporumの系統的位置 Fan, L., Feng, S. & Cao, J., The phylogenetic position of Tuber glabrum sp. nov. and T. sinomonosporum nom. nov., two Paradoxa-like truffle species from China. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-013-0908-4 [Accessed January 11, 2014]. 【R3-00259】2014/01/11投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 中国産のParadoxa属に似たトリュフ2種について、形態およびITS領域に基づく分子系統を検討した。 2種の片方をTuber glabrumとして新種記載し、もう一方のParadoxa sinensisに新学名T. sinomonosporumを提唱した。 2種はいずれもT. macrosporumおよびT. canaliculatumを含むMacrosporumグループに位置し、独自の系統を形成した。 中国雲南省曲靖市会沢県 （新種） Tuber glabrum L. Fan & S. Feng 語源…無毛の 【よく似た種との区別】 Tuber sinomonosporum 子嚢が単胞子性 子嚢胞子が大型 子嚢胞子の網状装飾が非常に不規則な形状をしている ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく常に球形 ITS領域に基づく分子系統で明瞭に区別される Tuber gigantosporum 子嚢の形態が非常に類似している 子嚢胞子の形状が非常に類似している 本種と異なり子嚢果表面が綿毛状になる 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より子嚢胞子の装飾が高い “Tuber sp.1″ (Kinoshita et al., 2011) 形態的に類似している 子嚢が単胞子性 本種と異なり中国ではなく日本に分布する 本種と異なり子嚢果が黄緑色を帯びた淡黄褐色ではなく赤褐色 本種と異なり子嚢果が綿毛状菌糸に覆われる 本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく広楕円形 Tuber macrosporum 形態形質の多くが類似している 子嚢が単胞子性 子嚢胞子が大型 子嚢胞子の網状装飾が非常に不規則な形状をしている ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくヨーロッパに分布する ITS領域に基づく分子系統で明瞭に区別される Tuber canaliculatum 形態形質の多くが類似している 子嚢が単胞子性 子嚢胞子が大型 子嚢胞子の網状装飾が非常に不規則な形状をしている ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく北米に分布する 本種と異なり子嚢が単胞子性ではなく2胞子性のものが主である ITS領域に基づく分子系統で明瞭に区別される （新学名） Tuber sinomonosporum J.-Z Cao & L. Fan 旧名：Paradoxa sinensis L. Fan & J.Z. Cao 語源…中国の単胞子の 【よく似た種との区別】 Tuber glabrum 子嚢が単胞子性 子嚢胞子が大型 子嚢胞子の網状装飾が非常に不規則な形状をしている ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢胞子が球形ではなく楕円形 ITS領域に基づく分子系統で明瞭に区別される Tuber macrosporum 形態形質の多くが類似している 子嚢が単胞子性 子嚢胞子が大型 子嚢胞子の網状装飾が非常に不規則な形状をしている ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくヨーロッパに分布する ITS領域に基づく分子系統で明瞭に区別される Tuber canaliculatum 形態形質の多くが類似している 子嚢が単胞子性 子嚢胞子が大型 子嚢胞子の網状装飾が非常に不規則な形状をしている ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく北米に分布する 本種と異なり子嚢が単胞子性ではなく2胞子性のものが主である ITS領域に基づく分子系統で明瞭に区別される