(仮訳)ナンキョクブナ林に産した新種を含むアルゼンチン産ニセショウロ属菌
Nouhra, ER. et al., 2012. The species of Scleroderma from Argentina, including a new species from the Nothofagus forest. Mycologia. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Nicolas_Pastor2/publication/51791622_The_species_of_Scleroderma_from_Argentina_including_a_new_species_from_the_Nothofagus_forest/links/0f3175345c02042458000000.pdf [Accessed June 8, 2017].
【R3-04097】2017/06/08投稿

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3行まとめ

アルゼンチン産ニセショウロ属菌を検討し、5種を同定した。
そのうちナンキョクブナ林において、ナンキョクブナを宿主とする本属菌としては初めて採集された菌を検討し、Scleroderma patagonicumとして新種記載した。
アルゼンチン産本属菌の検索表を掲載した。
Argentina, Neuquen, 1.5 km from the Chilean Border

(新種)

Scleroderma patagonicum Nouhra & Hernández Caffot
語源…パタゴニアの
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【よく似た種との区別】
Scleroderma bovista(ハマニセショウロ)
アルゼンチンに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、イギリスなどに分布する
本種と異なりナンキョクブナ属植物が宿主として知られていない
本種と異なり子実体が地下生ではなく地上生
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Scleroderma albidum Pat. & Trab.
シロニセショウロ
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【よく似た種との区別】
Scleroderma areolatum(ヒメカタショウロ)
アルゼンチンに分布する
子実体が地上生
子実体のサイズの範囲が重なる
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子の装飾が小刺状
本種と異なり子実体が球形~類球形ではなく類球形~洋梨形
本種と異なり外皮が淡い帯黄褐色ではなく帯黄白色で時に黄色、成熟すると淡色
本種と異なり外皮が厚く新鮮時ゴム状なのではなく薄い膜質
本種と異なり外皮表面が平滑、鱗片状または頂部に亀裂が生じるのではなく鱗片状
本種と異なり偽柄を欠く
本種と異なり担子胞子の装飾が密で鈍頭の刺状ではなく密で鋭頭の刺状
Scleroderma bovista(ハマニセショウロ)
アルゼンチンに分布する
子実体が地上生
肉眼的形態が類似している
本種より外皮が濃色
本種と異なり子実体が老成すると星状に裂開するという特徴を欠く
本種と異なり担子胞子の装飾が小刺状ではなく網目状

(その他掲載種)

Scleroderma areolatum Ehrenb.
ヒメカタショウロ
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【よく似た種との区別】
Scleroderma albidum(シロニセショウロ)
アルゼンチンに分布する
子実体が地上生
子実体のサイズの範囲が重なる
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子の装飾が小刺状
本種と異なり子実体が類球形~洋梨形ではなく球形~類球形
本種と異なり外皮が帯黄白色で時に黄色、成熟すると淡色なのではなく淡い帯黄褐色
本種と異なり外皮が薄い膜質ではなく厚く新鮮時ゴム状
本種と異なり外皮表面が鱗片状ではなく平滑、鱗片状または頂部に亀裂が生じる
本種と異なり偽柄を有する
本種と異なり担子胞子の装飾が密で鋭頭の刺状ではなく密で鈍頭の刺状

(その他掲載種)

Scleroderma bovista Fr.
ハマニセショウロ
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【よく似た種との区別】
Scleroderma patagonicum
アルゼンチンに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、イギリスなどに分布する
本種と異なりナンキョクブナ属植物を宿主とする
本種と異なり子実体が地上生ではなく地下生
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Scleroderma cepa(タマネギモドキ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Scleroderma citrinum(ニセショウロ)
アルゼンチンに分布する
子実体が地上生
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子の装飾が網目状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり外皮が類白色~淡褐色または淡い帯黄褐色ではなく淡い帯黄色~淡褐色で中には黄色のものがある
本種と異なり外皮表面が平滑で頂部付近が鱗片状または微細な亀裂状なのではなく、基部が平滑で鱗片状および亀裂状
本種と異なり担子胞子表面が良好に発達した複雑な網目状ではなくそれほど複雑な網目状ではなく分離した刺状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Scleroderma albidum(シロニセショウロ)
アルゼンチンに分布する
子実体が地上生
肉眼的形態が類似している
本種ほど外皮が濃色でない
本種と異なり子実体が老成すると星状に裂開する
本種と異なり担子胞子の装飾が網目状ではなく小刺状

(その他掲載種)

Scleroderma citrinum Pers.
ニセショウロ
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【よく似た種との区別】
Scleroderma michiganense
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Scleroderma bovista(ハマニセショウロ)
アルゼンチンに分布する
子実体が地上生
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子の装飾が網目状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり外皮が淡い帯黄色~淡褐色で中には黄色のものがあるのではなく類白色~淡褐色または淡い帯黄褐色
本種と異なり外皮表面が基部が平滑で鱗片状および亀裂状なのではなく、平滑で頂部付近が鱗片状または微細な亀裂状
本種と異なり担子胞子表面がそれほど複雑な網目状ではなく分離した刺状なのではなく良好に発達した複雑な網目状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される