(仮訳)中国南部産のT. ganbajunに近縁な新種Thelephora austrosinensis
Li, T. et al., 2020. Thelephora austrosinensis (Thelephoraceae), a new species close to T. ganbajun from southern China. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.471.3.3 [Accessed February 25, 2021] 【R3-08178】2021/2/25投稿

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3行まとめ

中国広東省広葉樹林に産した菌を検討し、Thelephora austrosinensisとして新種記載した。
比較のためにT. ganbajunのタイプ標本を検討し、担子胞子のサイズが原記載と異なることなどを示した。
また、本種は分子系統解析でT. ganbajunと明瞭に異なる系統を形成し、形態的にも異なっていた。
中国広東省韶関市車八嶺国家級自然保護区

(新種)

Thelephora austrosinensis T.H. Li & T. Li
語源…中国南部の
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【よく似た種との区別】
Thelephora ganbajun
中国に分布する
形態的に類似している
子実体にビーフジャーキー臭がある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり広葉樹林ではなく主に針葉樹林に生息する
本種より子実体のサイズが大きい
本種より子実体縁部が厚い
本種ほど子実体縁部が鋸歯状でない
本種と異なり子実層面が帯灰白色~帯灰黒色
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thelephora vialis(ツブイボタケ)
中国に分布する
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米およびヨーロッパにおける分布が知られている
本種と異なり傘上面が通常放射状の扇畳状または凝集した繊維塊により粗面
本種と異なり子実層面が汚い類白色または帯黄色で時に中央部が材木色
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thelephora japonica(イボタケ)
東アジアに分布する
形態的に類似している
本種と異なり中国ではなく日本などに分布する
本種と異なり子実体基部表面が通常平滑
本種と異なり傘にしばしば環紋を有するのではなく欠く
本種と異なり子実層面が灰色または煤色
本種より担子胞子のサイズが大きい
Thelephora terrestris(チャイボタケ)
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくポーランド、ラトビア、エストニア、米国などに分布する
本種と異なり子実体が黄褐色~ 暗褐色
本種と異なり傘にしばしば環紋を有するのではなく環紋を欠き、繊維状鱗片を伴い通常剛毛状
本種と異なり傘縁部が繊維状~長縁毛状
本種より担子胞子のサイズがずっと大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thelephora versatilis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくメキシコなどに分布する
本種と異なり子実体が完全に背着生~類背着生、中心に柄を持つクラバリオイド
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり担子胞子表面が小刺状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thelephora pseudoversatilis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくメキシコなどに分布する
本種と異なり子実体が完全に背着生~類背着生、中心に柄を持つクラバリオイド
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり担子胞子表面が小刺状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thelephora dominicana
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくドミニカなどに分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子表面が明瞭な小刺状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される