(仮訳)南アフリカおよびマダガスカルにおいてバオバブの木から見出されたGraphium属菌3新種
Cruywagen, EM. et al., 2010. Three new Graphium species from baobab trees in South Africa and Madagascar. Persoonia. … Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3028506/ [Accessed January 18, 2015].
【R3-01477】2015/01/19投稿

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3行まとめ

バオバブの傷に感染する菌の調査で見出されたGraphium属菌の顕微鏡的形質、培養性状、分子系統を検討した。
南アフリカ、リンポポ州でAdansonia digitataから見出されたG. adansoniaeを新種記載した。
また、マダガスカル、トゥリアラ州でA. rubrostipaから見出されたG. madagascarienseおよびG. fabiformeを新種記載した。
South Africa, Limpopo, Pafuri

(新種)

Graphium adansoniae Cruywagen, Z.W. de Beer & Jol. Roux
語源…バオバブ属の
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【よく似た種との区別】
Graphium madagascariense
バオバブ属植物を宿主とする
培地上での生育が類似している
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じG. penicillioides種複合体に含まれる)
本種と異なり南アフリカではなくマダガスカルに分布する
本種と異なりAdansonia digitataではなくA. rubrostipaを宿主とする
本種より分生子の形態が多様
本種より分生子のサイズが多様
本種より全ての温度でMEA培地でのコロニーの生長が遅い
ITSおよびEF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSに7塩基、EF1-αに23塩基の差異)
本種と異なりnrSSUにグループIC1イントロンを欠く
Graphium fabiforme
バオバブ属植物を宿主とする
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じG. penicillioides種複合体に含まれる)
本種と異なり南アフリカではなくマダガスカルに分布する
本種と異なりAdansonia digitataではなくA. rubrostipaを宿主とする
本種と顕微鏡的形質が大きく異なる
本種と異なり分生子が胞子形成初期には倒卵形~円筒形であり、のちに腎臓形となる
本種と培養性状が大きく異なる
本種よりMEA培地でのコロニーの生長が遅い
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Madagascar, Morondava

(新種)

Graphium madagascariense Cruywagen, Z.W. de Beer & Jol. Roux
語源…マダガスカル産の
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【よく似た種との区別】
Graphium adansoniae
バオバブ属植物を宿主とする
培地上での生育が類似している
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じG. penicillioides種複合体に含まれる)
本種と異なりマダガスカルではなく南アフリカに分布する
本種と異なりAdansonia rubrostipaではなくA. digitataを宿主とする
本種ほど分生子の形態が多様でない
本種ほど分生子のサイズが多様でない
本種より全ての温度でMEA培地でのコロニーの生長が速い
ITSおよびEF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSに7塩基、EF1-αに23塩基の差異)
本種と異なりnrSSUにグループIC1イントロンを有する
Graphium fabiforme
マダガスカルに分布する
バオバブ属のAdansonia rubrostipaを宿主とする
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じG. penicillioides種複合体に含まれる)
本種と顕微鏡的形質が大きく異なる
本種と異なり分生子が胞子形成初期には倒卵形~円筒形であり、のちに腎臓形となる
本種と培養性状が大きく異なる
本種よりMEA培地でのコロニーの生長が遅い
ITSおよびEF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSに7塩基、EF1-αに23塩基の差異)
Madagascar, Morondava

(新種)

Graphium fabiforme Cruywagen, Z.W. de Beer & M.J. Wingf.
語源…豆形の(分生子の形状から)
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【よく似た種との区別】
Graphium adansoniae
バオバブ属植物を宿主とする
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じG. penicillioides種複合体に含まれる)
本種と異なりマダガスカルではなく南アフリカに分布する
本種と異なりAdansonia rubrostipaではなくA. digitataを宿主とする
本種と顕微鏡的形質が大きく異なる
本種と異なり分生子が胞子形成初期には倒卵形~円筒形であり、のちに腎臓形となるという特徴を欠く
本種と培養性状が大きく異なる
本種よりMEA培地でのコロニーの生長が速い
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Graphium madagascariense
マダガスカルに分布する
バオバブ属のAdansonia rubrostipaを宿主とする
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じG. penicillioides種複合体に含まれる)
本種と顕微鏡的形質が大きく異なる
本種と異なり分生子が胞子形成初期には倒卵形~円筒形であり、のちに腎臓形となるという特徴を欠く
本種と培養性状が大きく異なる
本種よりMEA培地でのコロニーの生長が速い
nrSSU、ITS、EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される