(仮訳)中国南西部、雲南省産のキツネタケ属菌3新種
Popa, F. et al., 2014. Three new Laccaria species from Southwest China (Yunnan). Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-014-0998-7 [Accessed September 25, 2014].
【R3-01131】2014/09/25投稿

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3行まとめ

中国雲南省の混生林で採集されたキツネタケ属菌を検討し、Laccaria fulvogriseaなど3種を新種記載した。
L. fulvogriseaは灰色~帯褐色の子実体と大型トゲ状の胞子、L. aurantiaは濃橙色の子実体と球形の風船のような胞子などで特徴づけられた。
L. yunnanensisは子実体が肉色~帯褐色、側シスチジアが大型樽形で、これら3種全ての担子器は4胞子性であった。
中国雲南省哀牢山

(新種)

Laccaria fulvogrisea F. Popa, Rexer, G. Kost
語源…黄褐色で灰色の
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【よく似た種との区別】
Laccaria acanthospora
中国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria amethystina
子実体が紫色を帯びる
本種と異なり汎世界的に分布する
本種と異なり子実体が灰色~帯褐色でない
本種ほど担子胞子のトゲ状突起が顕著でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria murina(ギンコタケ)
子実体が灰色~暗灰色
本種と異なり中国ではなく日本に分布する
本種と異なり子実体に褐色と紫色を欠く
本種ほど担子胞子のトゲ状突起が顕著でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria nigra(クロキツネタケ)
本種と異なり中国ではなく日本に分布する
本種と異なり子実体に褐色と紫色を欠く
本種と異なり担子器が4胞子性ではなく2胞子性
本種ほど担子胞子のトゲ状突起が顕著でない
Laccaria violaceonigra
子実体が暗褐色
本種と子実体の色の組み合わせが異なる
本種と担子胞子の形状が異なる
本種ほど担子胞子のトゲ状突起が顕著でない
Laccaria olivaceogrisea
子実体が暗褐色
本種と子実体の色の組み合わせが異なる
本種と担子胞子の形状が異なる
本種ほど担子胞子のトゲ状突起が顕著でない
中国雲南省哀牢山

(新種)

Laccaria aurantia F. Popa, Rexer, G. Kost
語源…橙色の
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【よく似た種との区別】
Laccaria laccata(キツネタケ)
形態的に類似している
本種と異なり汎世界的に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Laccaria glabripes
子実体が帯褐色
本種と異なり中国ではなくニュージーランドに分布する
本種より担子胞子のトゲ状装飾が短い
Laccaria echinospora
子実体が帯褐色
本種と異なり中国ではなくニュージーランドに分布する
本種と異なり担子胞子が2または4胞子性ではなく2胞子性
Laccaria murina(ギンコタケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく日本に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省哀牢山

(新種)

Laccaria yunnanensis F. Popa, Rexer, G. Kost
語源…雲南産の
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【よく似た種との区別】
Laccaria vinaceoavellanea(カレバキツネタケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく日本に分布する
本種と異なり典型的な側シスチジアを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される