(仮訳)ボリビアのアンデスにおいて見出されたPlectocarpon属菌の3新種
Etayo, J., Flakus, A. & Kukwa, M. 2018. Three new lichenicolous species of the genus Plectocarpon (Ascomycota: Lecanographaceae) discovered in the Bolivian Andes. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.357.4.3 [Accessed September 23, 2018].
【R3-05518】2018/9/23投稿

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3行まとめ

ボリビアの熱帯山地林からPlectocarpon dimorphosporumP. parmotrematis、およびP. ramalinaeの3新種を記載した。
これらの新種は強い凸形の子嚢果および1-3隔壁の子嚢胞子、円形の子嚢果および3隔壁の子嚢胞子、黒色楕円形の子嚢果および無色3隔壁の子嚢胞子などでそれぞれ特徴づけられた。
また、稀産種のProtounguicularia fasciculataをボリビア新産種として報告した。
Bolivia, Dept. Tarija, Prov. Aniceto Arce, Papachacra

(新種)

Plectocarpon dimorphosporum Etayo, Flakus & Kukwa
語源…2型の胞子の
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【よく似た種との区別】
Plectocarpon triebeliae
同じRicasolia属地衣を宿主とする
子座に”Atra-brown”色素を有する
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なり熱帯に生息しない
本種と異なりボリビアではなく米国に分布する
本種と異なりRicasolia patinifferaではなくR. quercizansを宿主とする
本種より子嚢果のサイズがずっと大きい
本種と異なり子嚢胞子に2型を有するという特徴を欠く
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1および3ではなく常に3
Plectocarpon violaceum
子嚢果の発達様式が類似している
本種と異なりボリビアではなくアルゼンチンおよびチリなどに分布する
本種と異なりRicasolia patinifferaではなくNephroma antarcticumなどを宿主とする
本種より子座のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子に2型を有するという特徴を欠く
本種と異なり子嚢胞子の隔壁部分が常に狭窄する
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1および3ではなく常に3
本種と異なり子座にK+帯灰色~帯青緑色、K+紫青色~トルコ石色の色素を含む
Bolivia, Dept. Tarija, Prov. Burnet O’Connor, old road between entre ríos and Tarija

(新種)

Plectocarpon parmotrematis Etayo, Flakus & Kukwa
語源…ウメノキゴケ属の
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【よく似た種との区別】
Celidium bacidiosporum
同じウメノキゴケ属地衣を宿主とする
子座に暗紫色でK+青緑色~トルコ石色の色素を有する
子嚢胞子の幅が類似している
子嚢胞子が円筒形
本種と異なりボリビアではなくケニアなどに分布する
本種と異なりParmotrema reticulatumが宿主でない
本種より子嚢果のサイズがずっと小さいとみられる
本種と子嚢果の小室の発達様式が異なる
本種と異なり子嚢にアミロイドの先端リングを欠く
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり緑色でK+帯青緑色の色素を欠く
Plectocarpon violaceum
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子座に暗紫色でK+青緑色~トルコ石色の色素を有する
本種と異なりParmotrema reticulatumではなくNephroma antarcticumなどを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種より子嚢のサイズが大きい
本種より子嚢胞子の幅が広い
Plectocarpon encausticum
同じウメノキゴケ科地衣を宿主とする
本種と異なりParmotrema reticulatumではなくBrodoa intestiniformisを宿主とする
本種と異なり宿主にゴールを誘導する
本種と異なり子座に”Atra-brown”色素を有する
Plectocarpon hypogymniae
同じウメノキゴケ科地衣を宿主とする
本種と異なりParmotrema reticulatumではなくHypogymnia bitteriなどを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種と異なり子嚢果表面が迷路状またはリレラ状
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり子座に”Atra-brown”色素を有する
Plectocarpon melanohaleae
同じウメノキゴケ科地衣を宿主とする
本種と異なりParmotrema reticulatumではなくMelanohalea ushuaiensisなどを宿主とする
本種と異なり子嚢果表面が微細な粗面または老成すると顕著な疣状
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり子嚢果の小室の間や下部における不稔の子座組織の発達が乏しい
本種と異なり子座に”Atra-brown”色素を有する
Plectocarpon diedertzianum
同じウメノキゴケ属地衣を宿主とする
本種と異なりボリビアではなくインドなどに分布する
本種と異なり子嚢果が顕著なリレラ状
本種と異なりK+青緑色の色素を欠く
Bolivia, Dept. Tarija, Prov. Burnet O’Connor, 60 km from Tarija, new road between Tarija and entreríos

(新種)

Plectocarpon ramalinae Etayo & Flakus
語源…カラタチゴケ属の
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【よく似た種との区別】
Plectocarpon usneae
本種と異なりボリビアではなくルワンダなどを宿主とする
本種と異なりRamalina celastriではなくUsnea exasperataなどを宿主とする
本種と異なり子嚢果が黒色でない
本種と異なり子嚢果表面が平滑でない
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3ではなく(5–)6(–7)
本種と異なり子座に帯オリーブ色の色素を欠く

(ボリビア新産種)

Protounguicularia fasciculata (Etayo) Etayo
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