(仮訳)ブラジル南部産のハナゴケ属地衣3新種
Charnei, AM., Eliasaro, S. & Gumboski, EL., 2015. Three new species of Cladonia (Cladoniaceae, Ascomycota) from Southern Brazil. Anais da Academia Brasileira. Available at: http://www.scielo.br/scielo.php?pid=S0001-37652015005030450&script=sci_arttext [Accessed June 14, 2017].
【R3-04114】2017/06/14投稿

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3行まとめ

ブラジル南部の高標高の草地からCladonia maculataC. paranaensis、およびC. quiririensisの3新種を記載した。
C. maculataは子柄表面が斑点状で地衣体髄層に橙色色素を含み、C. paranaensisHelopodium節の特徴を有していた。
C. quiririensisは稀産種で地上に生じ、子柄が分枝し、二次小鱗片が主に頂部に生じて通常新しい子柄を形成することなどで特徴づけられた。
Brazil, State of Santa Catarina, Municipality of Santo Amaro da Imperatriz, Pico da Serra do Tabuleiro

(新種)

Cladonia maculata Charnei, Eliasaro & Gumboski
語源…斑点状の(子柄表面の性状から)
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【よく似た種との区別】
Cladonia secundana
同所的に発生する(ブラジル)
同時に発生することがある
地衣成分としてウスニン酸およびロドクラドン酸を含むことがある
本種と異なり子柄に橙色の色素を含むという特徴を欠く
本種と異なり子柄表面が顕著な斑点状という特徴を欠く
本種と異なり子柄に”stereome”を有する
本種と異なり一次小鱗片の髄層に橙色の色素を含まず完全に白色
Cladonia miniata
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣体の髄層の色が類似している
子柄に”stereome”を欠く
本種と異なり一次小鱗片の縁部に小粒を伴う
本種と異なり一次小鱗片の下面が脈状
本種と異なり子柄が扇状で分化に乏しい
本種と異なり子柄表面が顕著な斑点状という特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸を欠く
Cladonia salmonea
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣体の髄層の色が類似している
子柄に”stereome”を欠く
本種より小鱗片のサイズが大きい
本種と異なり小鱗片が細長く、深い切れ込みが生じて裂片をなす
本種と異なり子柄を生じることが稀
本種と異なり子柄が非常に痕跡的
本種より子柄のサイズが小さい
本種と異なり子柄表面が顕著な斑点状という特徴を欠く
Cladonia parvipes
本種と異なり一次小鱗片の縁部に小粒を伴う
本種と異なり子柄表面の一部に皮層を欠く
本種と異なり子柄表面が顕著な斑点状という特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸を欠く
Cladonia cristatella
本種と異なりブラジルではなく北米東部に分布する
本種と異なり子柄に”stereome”を有する
本種と異なり地衣成分としてバルバチン酸およびジジム酸を含む
Cladonia gracilenta
子柄に”stereome”を欠く
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり子柄表面が顕著な斑点状という特徴を欠く
本種と異なり”scyphy”を形成する
Cladonia leporina
子柄に”stereome”を欠く
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり一次小鱗片が消失性
本種と異なり子柄表面が顕著な斑点状という特徴を欠く
Cladonia subminiata
基本葉体が永続性
地衣成分としてウスニン酸を含む
本種と異なり地衣体の髄層が橙色ではなく全体的に白色
本種と異なり子柄を有することが稀
本種より子柄のサイズが小さい
本種と異なり子柄表面の皮層が不連続
本種と異なり子柄に”stereome”を有する
Brazil, State of Paraná, Municipality of Campina Grande do Sul, Serra do Ibitiraquire, Morro do Getúlio

(新種)

Cladonia paranaensis Charnei, Eliasaro & Gumboski
語源…パラナ産の
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【よく似た種との区別】
Cladonia peziziformis(ターバンゴケ)
同じHelopodium節に含まれる
“hymenial disk”が側方に配列する
本種より地衣体が厚い
本種と異なり一次小鱗片に切れ込みを生じるのではなく丸く円形に近い
本種と異なり一次小鱗片縁部が僅かに円鋸歯状ではなく円鋸歯状
本種と異なり一次小鱗片の縁部に小粒を有する
本種と異なり子柄表面全体に皮層を欠くのではなく皮層を有する
本種と異なり子柄表面に裂け目や溝を生じることがある
Cladonia solida
同じHelopodium節に含まれる
“hymenial disk”が側方に配列する
本種と異なり子柄表面全体に皮層を欠くのではなく皮層を有する
本種と異なり子柄が中実で基部に稀に中空の領域を有する
Cladonia furfuracea
子柄表面が疣状
子柄に皮層を欠く
地衣成分としてフマルプロトセトラル酸を含む
本種と異なり子柄が全てあるいはほとんどの場合”scyphi”を生じる
本種と異なり裂芽を有する
Brazil, State of Santa Catarina, Municipality of Garuva, Serra do Quiriri

(新種)

Cladonia quiririensis Charnei, Eliasaro & Gumboski
語源…Quiriri産の(地名の由来はトゥピ・グアラニー語族の言葉で「静かな」「平和な」)
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【よく似た種との区別】
Cladonia polyscypha
本種と異なり子柄が分枝するのではなく分枝しないか僅かにしか分枝しない
本種と異なり子柄の頂部が主に”scyphose”
本種と異なり子柄全体に皮層を欠くのではなく少なくとも基部に皮層を有し、時にほぼ半分に達する
本種と異なり二次小鱗片が子柄頂部に生じるのではなく子柄全体に散在する
Cladonia macilentoides
同所的に分布する
同時に発生することがある
形態的に類似している(誤同定のおそれがある)
子柄基部が時にメラニン化する
子柄が盃状でない
粉芽を形成する
本種と異なり子柄が分枝するのではなくほとんどの場合分枝せず、二次分岐することもある
本種と異なり新しい子柄を二次小鱗片から生じるという特徴を欠く
本種と異なり”hymenial disk”が赤色
本種と異なり地衣成分としてタムノール酸を含む
Cladonia subradiata
ブラジルに分布する
本種と異なり子柄が盃状である
本種と異なり子柄の基部がメラニン化しない