2018年5月18日 （仮訳）中国青海省産の地衣化菌類3新種 Lee, B-G. et al., 2018. Three new species of lichenized fungi from Qinghai Province, China. Mycotaxon. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2018/00000133/00000001/art00016 [Accessed May 17, 2018]. 【R3-05133】2018/5/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 中国青海省からCalogaya qinghaiensis、Caloplaca zeorina、およびVerrucaria eminensの3新種を記載した。 Calog. qinghaiensisはパリエチン、Calop. zeorinaはゼオリンを含むことなどで特徴づけられた。 記載文、写真などを掲載し、類縁種との相違点を記述した。 中国青海省海西モンゴル族チベット族自治州天峻県陽康郷 （新種） Calogaya qinghaiensis B.G. Lee & Hur 語源…青海産の 【よく似た種との区別】 Calogaya arnoldii 形態的に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より地衣体のサイズが小さい 本種と異なり縁部の裂片が不規則に配列する 本種と異なり果殻および果托の縁が分化しない 本種より子実上層の幅が狭い 本種より子嚢胞子の隔壁の幅が広い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Calogaya biatorina 形態的に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり裂片がほとんどの場合扁平 本種と異なり地衣体に粉霜を欠く 本種より子嚢胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Calogaya decipiens 形態的に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種ほど子器を頻繁に生じない 本種と異なり子器盤が帯赤色ではなく暗橙色 本種と異なり粉芽を有する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり地衣成分としてエモジンを有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Calogaya ferrugineoides 形態的に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり岩上ではなく樹上に生じる 本種と異なり地衣体が帯灰色 本種と異なり地衣体の縁部が不明瞭 本種と異なり地衣成分としてパリエチンを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Calogaya pusilla 形態的に類似している 地衣成分としてパリエチンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢胞子のサイズが僅かに大きい 本種より子嚢胞子の隔壁の幅が広い 本種と異なり側糸の先端が分枝しない 本種と異なり地衣成分として”fallacinal”、エモジン、テロシスチンを含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Calogaya schistidii 形態的に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり岩上ではなく蘚苔類上に生じる 本種と異なり地衣体の縁部が不明瞭 本種と異なり地衣体に粉霜を欠く 本種と異なり子実上層が黄色 本種より子嚢胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国海北チベット族自治州門源回族自治県達坂山 （新種） Caloplaca zeorina B.G. Lee & Hur 語源…ゼオリンの 【よく似た種との区別】 Caloplaca anularis 本種より地衣体が厚い 本種と異なり地衣体が黄色～僅かに橙黄色 本種と異なり地衣体中央部の小区画が生存するのではなく死滅して脱落する 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が完全に分割する2室からなるのではなく、中ほどで狭窄するものの分割しない1室からなる 本種より髄層の幅が広い 本種と異なり地衣成分としてゼオリンを欠く Caloplaca scrobiculata 子嚢胞子の形態がかなり類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が黄色～橙黄色 本種と異なり地衣体に粉霜を有する 本種と異なり縁部に裂片を欠く 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり皮層を欠く 本種と異なり地衣成分としてゼオリンを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Caloplaca ignea 岩上生である 形態的に類似している（混同のおそれがある） 地衣体が厚い 地衣体が帯赤色 地衣体表面が平滑 地衣体に粉霜を欠く 縁部の裂片が凸形 地衣体がK+紫色 本種より裂片が長い 本種より裂片が扁平 本種と異なり粉子器を有する 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種より子嚢胞子の隔壁の幅が広い 本種より皮層の幅がずっと狭い 本種と異なり地衣成分としてゼオリンを欠く Caloplaca rouxii 岩上生である 形態的に類似している（混同のおそれがある） 地衣体が厚い 地衣体が帯赤色 地衣体表面が平滑 地衣体に粉霜を欠く 縁部の裂片が凸形 地衣体がK+紫色 本種と異なり地衣体が基質に緩く固着する 本種より裂片のサイズが小さい 本種と異なり地衣体上面に退色したパッチを有する 本種より地衣体が薄い 本種と異なり子器の縁が子器盤より淡色 本種より子実上層の幅がずっと狭い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種より子嚢胞子の隔壁の幅が広い 本種より皮層の幅が狭い 本種より髄層の幅が狭い 本種より藻類層の幅が狭い 本種と異なり地衣成分としてゼオリンを欠く 中国海北チベット族自治州門源回族自治県達坂山 （新種） Verrucaria eminens B.G. Lee & Hur 語源…顕著な（大型の被子器から） 【よく似た種との区別】 Verrucaria caerulea 本種と異なり地衣体が亀裂状でない 本種より地衣体が薄い 本種と異なり地衣体が淡灰色～鈍灰褐色 本種より被子器のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が球形ではなく楕円形 Verrucaria canella 本種より地衣体が厚い 本種と異なり地衣体表面に粉霜を伴う 本種と異なり地衣体が顕著な小区画状 本種と異なり被子器の3/4から全体が埋生する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が球形ではなく楕円形～長楕円形 本種と異なり子嚢胞子にペリスポアを有する 本種と異なり被子器外殻を欠く Verrucaria dufourii 本種と異なり地衣体が埋生する 本種と異なり”ostiolar region”が不明瞭 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が楕円形～長楕円形 本種と異なり被子器外殻が果殻の基部まで達しない 本種と異なり粉子器を有する Verrucaria muralis（サトノアナイボゴケ） 本種と異なり地衣体に通常色素を欠く 本種と異なり被子器外殻が果殻の基部まで達しない 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が球形ではなく楕円形～長楕円形 Verrucaria pinguicula 被子器が大型 本種と異なり中国ではなく韓国などに分布する 本種と異なり地衣体が表在性～ほとんど埋生 本種と異なり地衣体が亀裂状でない 本種と異なり顕著な”ostiolar region”を有するという特徴を欠く 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が球形ではなく楕円形～長楕円形 本種と異なり帯黒褐色または緑色の色素を有するという特徴を欠く