(仮訳)中国南西部産のショウロ属3新種
Li, L. et al., 2016. Three New Species of Rhizopogon from Southwest China. Phytotaxa. Available at: http://biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.282.2.7 [Accessed March 2, 2018].
【R3-04901】2018/3/2投稿

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3行まとめ

中国四川省および雲南省のマツ林においてショウロ属菌を調査し、3新種を記載した。
Rhizopogon jiyaoziは現地において食用にされ、R. flavidusは子実体が硫黄色、R. sinoalbidusは子実体が汚白色であることなどで特徴づけられた。
これらの新種はそれぞれRoseoli亜属、Rhizopogon亜属、Amylopogon亜属に系統的に近縁であった。
中国雲南省麗江市拉市海

(新種)

Rhizopogon jiyaozi Shu H. Li & L. Li
語源…鶏腰子(「鶏の腎臓」を意味するこの菌の現地名より)
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【よく似た種との区別】
Rhizopogon roseolus(ショウロ)
中国に分布する
形態的に類似している(従来誤同定されてきた)
本種と異なりスウェーデン、スペイン、ラトビア、リトアニアなどに分布する
本種ほど子実体が濃黄色でない
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIではなくIIに含まれる)
Rhizopogon burlinghamii
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIに含まれる)
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(サブクレードIではなくIIに含まれる)
Rhizopogon abietis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIに含まれる)
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なり子実体が触れたり傷ついたりするとばら桃色ではなく速やかにレモン色、次いで黄褐色に変色する
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(サブクレードIではなくIIに含まれる)
Rhizopogon variabilisporus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIに含まれる)
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なり子実体表面が平滑ではなく粗面かつ繊維状
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(サブクレードIではなくIIに含まれる)
中国雲南省大理ペー族自治州剣川県千獅山

(新種)

Rhizopogon flavidus Shu H. Li & L. Li
語源…黄色の(外皮の色から)
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【よく似た種との区別】
Rhizopogon succosus(アカショウロ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種より根状菌糸束が少ない
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子が厚壁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省大理ペー族自治州剣川県千獅山

(新種)

Rhizopogon sinoalbidus Shu H. Li & L. Li
語源…中国の白色の(外皮の色から)
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