2022年2月9日 (仮訳)海南熱帯雨林国家公園において落葉に生じたXylaria属3新種 Pan, X-Y. et al., 2022. Three new Xylaria species (Xylariaceae, Xylariales) on fallen leaves from Hainan Tropical Rainforest National Park. MycoKeys. Avaialble at: https://mycokeys.pensoft.net/article/71623/ [Accessed February 8, 2022] 【R3-09224】2022/2/9投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国海南省において落葉に生じた3種の菌を検討し、それぞれXylaria hedyosmicola、X. lindericola、およびX. polysporicolaとして新種記載した。 これらの新種はそれぞれHedyosmum属、クロモジ属、タイワンツバキ属の葉に発生していた。 中国において落葉に発生するXylaria属10種の検索表を掲載した。 中国海南省陵水郡吊羅山自然保護区 (新種) Xylaria hedyosmicola Hai X. Ma & X.Y. Pan 語源…Hedyosmum属に生息する 【よく似た種との区別】 Xylaria vagans アジアに分布する 子座が糸状または長い髪の毛状 子座頂部に長い不稔部位を有する 子嚢殻が子座の不稔頂部において密生または散生する 本種と異なり中国ではなくスリランカなどに分布する 本種より子座の稔性部位のサイズが小さい 本種と異なり根状菌糸束状の菌糸体を有する 本種と異なり子嚢に管状~僅かに壺形の先端構造を欠く 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子が褐色ではなく黒褐色 本種と異なり子嚢胞子の両端が狭く丸いのではなく広く丸い 本種と異なり子嚢胞子に発芽溝を欠く 本種と異なり子嚢胞子に鞘を欠く 本種と異なり子嚢胞子に付属物を欠く Xylaria betulicola 中国に分布する 落葉に生じる 子座が糸状で不稔の先端が尖る 柄表面が無毛 ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりHedyosmum属ではなくカバノキ属植物などに生じる 本種より子座のサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝が直線状ではなく直線状~僅かにS字状 本種と異なり子嚢胞子に鞘を欠く 本種と異なり子嚢胞子に付属物を欠く ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国海南省陵水郡吊羅山自然保護区 (新種) Xylaria lindericola Hai X. Ma & X.Y. Pan 語源…クロモジ属に生息する 【よく似た種との区別】 Xylaria sicula f. major 東アジアに分布する 落葉に生じる ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく台湾、スペイン、ケニア、イタリアなどに分布する 本種と異なりクロモジ属ではなくオリーブ属植物などに生じる 本種と異なり子座が類球形なのではなく長い不稔頂部を有する 本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xylaria hypsipoda 子座が球形 子座の稔性部位の形態が類似している 子嚢胞子のサイズが類似している 本種と異なり子座が黒色ではない 本種と異なり子座表面に類白色の鱗片を有する 本種と異なり柄表面が無毛ではなく毛状 本種より子嚢の先端構造のサイズが僅かに大きい 本種と異なり子座の先端構造が壺形である Xylaria ficicola 中国に分布する 落葉に生じる 子座の不稔頂部が丸い ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりクロモジ属ではなくイチジク属植物などに生じる 本種と異なり子座表面において子嚢殻が顕著に盛り上がって露出する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子表面に付属物を欠くのではなく有する ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xylaria heloidea(ハスミタケ) アジアに分布する 落葉に生じる 子座の形態がやや類似している 本種と異なりクロモジ属のみではなく様々な植物に生じる 本種と異なり落果、枝、葉柄などに生じる 本種と異なり中国ではなくインドネシアなどに分布する 本種と異なり子座頂部が倒円錐形で凸形 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子表面に鞘を欠くのではなく有する 本種と異なり子嚢胞子表面に付属物を欠くのではなく有する Xylaria comosa 子座の形態がやや類似している 本種より子嚢の先端リングのサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Xylaria clusiae 子座の形態がやや類似している 本種より子座のサイズが小さい 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種と異なり子嚢胞子がほぼ球形~広卵形 本種と異なり子嚢胞子表面に付属物を欠くのではなく有する 中国海南省陵水郡吊羅山自然保護区 (新種) Xylaria polysporicola Hai X. Ma & X.Y. Pan 語源…タイワンツバキ属に生息する 【よく似た種との区別】 Xylaria phyllocharis 形態的に類似している ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子座の稔性部位が円筒形ではなくペグ状構造を有する 本種と異なり子嚢殻が子座表面から半分~全て露出するのではなく完全に埋生する 本種より子嚢殻のサイズが小さい ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xylaria phyllophila 子座の形態がやや類似している 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Xylaria amphithele 子嚢の先端構造のサイズが類似している 子嚢の先端構造の形状が類似している 子嚢胞子のサイズが類似している 子嚢胞子の形状が類似している ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくグアドループなどに分布する 本種と異なり子座が円筒形ではなく球形~円錐形 ITS+TUB+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xylaria foliicola 中国に分布する 落葉に生じる 子座が円筒形で不稔の先端が尖る 柄表面が無毛 本種と異なり子座において子嚢殻の輪郭が明瞭ではなく不明瞭 本種より子嚢胞子のサイズが小さい