(仮訳)Tetrapyrgos属のより良い理解に向けて:新種、タイプスタディ、および系統学的推論
Honan, AH. et al., 2015. Towards a better understanding of Tetrapyrgos (Basidiomycota, agaricales): New species, type studies, and phylogenetic inferences. Phytotaxa. Available at: https://biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.231.2.1 [Accessed June 22, 2019] 【R3-06335】2019/6/22投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

Tetrapyrgos属の16種について、最近採集された80標本および乾燥標本85標本を用いて検討し、9種を認めた。
そのうち2種(T. longicystidiataおよびT. parvispora)を本論文で新種記載した。
残りの7種はCampanella属に含めたか、あるいは所属未確定とした。
Puerto Rico, Sierra de Cayey

(新種)

Tetrapyrgos longicystidiata A.H. Honan, Desjardin & T.J. Baroni
語源…長いシスチジアの(縁シスチジアのサイズから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tetrapyrgos nigripes(アシグロホウライタケ)
分布域が重なる
発生基質が類似している
形態的に類似している
柄が良好に発達する
柄が中心生
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカナダにおける分布が知られている
本種と異なり傘中央部が常に灰色~帯オリーブ灰色なのではなく白色
本種より縁シスチジアが短い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thailand, Chiang Mai Province, Mae Sae Village, Highway 1095 at 50 km marker

(新種)

Tetrapyrgos parvispora A.H. Honan & Desjardin
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tetrapyrgos subcinerea
柄が良好に発達する
柄が中心生
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりタイではなくアフリカおよび南アジアに分布する
本種と異なり傘中央部が帯灰褐色ではなく褐色~帯オリーブ褐色で成熟すると青色をしばしば帯びる
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Tetrapyrgos atrocyanea (Métrod) E. Horak
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Tetrapyrgos nigripes (Fr.) E. Horak
アシグロホウライタケ
Marasmius caesiusおよびOmphalia caesioatraを本種のシノニムとした。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tetrapyrgos longicystidiata
分布域が重なる
発生基質が類似している
形態的に類似している
柄が良好に発達する
柄が中心生
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカナダにおける分布が知られている
本種と異なり傘中央部が白色ではなく常に灰色~帯オリーブ灰色
本種より縁シスチジアが長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tetrapyrgos subcinerea
形態的に類似している(同種とされることもある)
柄が良好に発達する
柄が中心生
顕微鏡的形質が区別できないほど類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米、カリブ海地域ではなくアフリカおよび南アジアに分布する
本種と発生基質が異なる
本種と子実体のサイズが異なる
本種と傘の色が異なる
本種と柄の色が異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Tetrapyrgos olivaceonigra (E. Horak) E. Horak
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tetrapyrgos subdendrophora
形態的にほぼ識別不能なほど類似している
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドおよびオーストラリアではなく北米西部に分布する
本種と異なり傘が帯灰色~帯オリーブ色ではなく白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tetrapyrgos tropicalis
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリアおよびニュージーランドではなくプエルトリコに分布する
本種ほど襞が脈状でない
本種と異なり縁シスチジアに顕著な樹枝状突起を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Tetrapyrgos reducta (Singer) E. Horak
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tetrapyrgos tropicalis
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
縁シスチジアに樹枝状突起を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりボリビアではなくプエルトリコに分布する
本種と異なりパイナップル科ではなく広葉樹を宿主とする
本種と異なり枯れ葉ではなく木質残渣を基質とする
本種と異なり子実体が帯緑色でない
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tetrapyrgos subdendrophora
形態的に類似している
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりボリビアではなく北米西部に分布する
本種より襞が強く脈状になる
本種と異なり縁シスチジアに顕著な樹枝状突起を有さない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Tetrapyrgos subcinerea (Berk. & Broome) E. Horak
Marasmius nigripes var. albusおよびMarasmius nigripes var. fuscibrunneusを本種のシノニムとした。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tetrapyrgos nigripes(アシグロホウライタケ)
形態的に類似している(同種とされることもある)
柄が良好に発達する
柄が中心生
顕微鏡的形質が区別できないほど類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアフリカおよび南アジアではなく北米、カリブ海地域に分布する
本種と発生基質が異なる
本種と子実体のサイズが異なる
本種と傘の色が異なる
本種と柄の色が異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tetrapyrgos parvispora
柄が良好に発達する
柄が中心生
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアフリカおよび南アジアではなくタイに分布する
本種と異なり傘中央部が褐色~帯オリーブ褐色で成熟すると青色をしばしば帯びるのではなく帯灰褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Tetrapyrgos subdendrophora (Redhead) E. Horak
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tetrapyrgos olivaceonigra
形態的にほぼ識別不能なほど類似している
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米西部ではなくニュージーランドおよびオーストラリアに分布する
本種と異なり傘が白色ではなく帯灰色~帯オリーブ色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tetrapyrgos reducta
形態的に類似している
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米西部ではなくボリビアに分布する
本種ほど襞が強く脈状にならない
本種と異なり縁シスチジアに顕著な樹枝状突起を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tetrapyrgos tropicalis
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米西部ではなくプエルトリコに分布する
本種ほど襞が脈状でない
本種と異なり縁シスチジアに顕著な樹枝状突起を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Tetrapyrgos tropicalis R.H. Petersen & S.A. Gordon
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tetrapyrgos reducta
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
縁シスチジアに樹枝状突起を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりプエルトリコではなくボリビアに分布する
本種と異なり広葉樹ではなくパイナップル科を宿主とする
本種と異なり木質残渣ではなく枯れ葉を基質とする
本種と異なり子実体が帯緑色
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tetrapyrgos olivaceonigra
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりプエルトリコではなくオーストラリアおよびニュージーランドに分布する
本種より襞が脈状
本種と異なり縁シスチジアに顕著な樹枝状突起を有するという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tetrapyrgos subdendrophora
柄が偏心生
柄のサイズが非常に小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりプエルトリコではなく北米西部に分布する
本種より襞が脈状
本種と異なり縁シスチジアに顕著な樹枝状突起を有するという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Campanella aequatorialis Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Campanella alba (Berk. & M.A. Curtis) Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Campanella austrochilensis Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Campanella candida var. stipitata Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Campanella simulans
本変種と異なり柄を欠く
本変種より担子胞子のサイズが大きい
本変種ほどメチュロイドが鋭く尖らない

(その他掲載種)

Campanella dendrophora Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Campanella diplocystis Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Campanella peullensis Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Campanella simulans (Pat.) Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Campanella candida var. stipitata
本種と異なり柄を有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種よりメチュロイドが鋭く尖る

(その他掲載種)

Campanella tenuitunicata Singer
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Gymnopus floridanus Murrill
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Marasmiellus goniosporus D.A. Reid
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Marasmius dichromopus Speg.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(その他掲載種)

Xerotus anastomosus Lloyd
mycobank_logoSpecies_Fungorum