(仮訳)イベリア半島産の地衣生菌の新種、Tremella macrobasidiata
Zamora, JC. & Pérez-Ortega, S. & Rico, VJ. 2011. Tremella macrobasidiata (Basidiomycota, Tremellales), a new lichenicolous fungus from the Iberian Peninsula. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/article_S0024282911000405 [Accessed May 31, 2017].
【R3-04072】2017/05/31投稿

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3行まとめ

スペインにおいてLecanora chlaroteraの子実層に寄生していた菌を検討し、Tremella macrobasidiataとして新種記載した。
本種は担子器および担子胞子が大型で星状分生子を形成し、宿主の子器にゴールを形成することなどで特徴づけられた。
本種と同属他種の地衣生菌との形質比較表を掲載した。
Spain, Castilla y León, Ávila, El Tiemblo, El Castañar

(新種)

Tremella macrobasidiata J. C. Zamora, Pérez-Ortega & V. J. Rico
語源…大型の担子器の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tremella pertusariae
スペインに分布する
宿主の子器に生じる
宿主にゴールを形成する
担子器が2-4細胞からなる
担子器に縦、斜め、横隔壁を有する
本種と異なりLecanora chlaroteraではなくPertusaria pertusaP. hymeneaなどを宿主とする
本種と異なりゴールが暗緑色~帯褐色ではなく淡褐色~帯黒色
本種と異なり担子器果が暗緑色~帯褐色ではなく緑色を帯びることがない
本種より担子器のサイズが小さい
本種と異なり担子器が無柄または基部が柄のように先細りになるのではなく長く良好に分化した柄を有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
本種と異なりアナモルフが知られていない
Tremella phaeographinae
宿主の子器に生じる
宿主にゴールを形成する
担子器に縦、斜め、横隔壁を有することがある
担子器の基部が柄のように細まる
菌糸にクランプを有する
本種と異なりスペインではなく北米などに分布する
本種と異なりLecanora chlaroteraではなくPhaeographina属地衣などを宿主とする
本種と異なりゴールが暗緑色~帯褐色ではなく淡褐色~帯黒色
本種と異なり担子器果が暗緑色~帯褐色ではなく橙褐色~帯赤色
本種より担子器のサイズが小さい
本種と異なり担子器が2-4細胞ではなく(2-)3-4細胞からなる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なりアナモルフが知られていない
Tremella haematommatis
宿主の子器に生じる
宿主にゴールを形成する
担子器が無柄または短い柄を有する
菌糸にクランプを有する
本種と異なりスペインではなく北米などに分布する
本種と異なりLecanora chlaroteraではなくHaematomma puniceumなどを宿主とする
本種と異なりゴールが暗緑色~帯褐色ではなく帯赤色~橙褐色
本種より担子器果のサイズが小さい
本種と異なり担子器果が暗緑色~帯褐色ではなく琥珀色
本種より担子器のサイズが小さい
本種と異なり担子器が2-4細胞ではなく4細胞からなる
本種と異なり担子器に縦、斜め、横隔壁を有するのではなく縦または斜めの隔壁を有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なりアナモルフが知られていない
Tremella ramalinae
宿主にゴールを形成する
担子器の基部が柄状に細まる
菌糸にクランプを有する
本種と異なりLecanora chlaroteraではなくカラタチゴケ属地衣などを宿主とする
本種と異なり担子器果が暗緑色~帯褐色ではなく帯黄色~帯赤褐色
本種と異なり担子器果が強い凸形
本種と異なりゴールが暗緑色~帯褐色ではなく帯黄色~帯赤褐色
本種と異なり宿主の子器ではなく地衣体に生じる
本種より担子器のサイズが小さい
本種と異なり担子器が類球形、卵状、広楕円形、楕円形、類紡錘形、倒洋梨形、棍棒形、狭棍棒形ではなく倒洋梨形~棍棒形
本種と異なり担子器が2-4細胞ではなく(3-)4細胞からなる
本種と異なり担子器に縦、斜め、横隔壁を有するのではなく横隔壁2および縦隔壁1を上部1/3の位置に有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なりアナモルフが知られていない