(仮訳)広義のTrichoderma asperellumは2種の隠蔽種からなる
Samuels, GJ. et al., 2010. Trichoderma asperellum sensu lato consists of two cryptic species. Mycologia. …. Available at: http://www.mycologia.org/content/102/4/944.short [Accessed December 1, 2014].
【R3-01331】2014/12/01投稿

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3行まとめ

全世界のTrichoderma asperellum(広義)の菌株を用いて複数遺伝子に基づく分子系統解析、SPDマーカー解析、MALDI-TOF MSによるプロテオーム解析を行った。
その結果、本種が同所的に分布する2種の隠蔽種からなることを見出し、そのうち一方をT. asperelloidesとして新種記載した。
各解析における多様な結果から、T.asperellumの種内でさらなる種分化が起こっていることが示唆された。
Vietnam, Tiền Giang Province

(新種)

Trichoderma asperelloides Samuels
語源…Trichoderma asperellum類似の
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【よく似た種との区別】
Trichoderma asperellum
生物地理学的分化が認められない(汎世界的、同所的に分布する)
形態的に区別できないほど類似している
分生子柄の形状で区別できない
フィアライドのサイズで区別できない
分生子のサイズで区別できない
厚壁胞子を形成する
コロニーの生長速度で区別できない
コロニーの外見で区別できない
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で近縁
本種より普通種である
本種より湿った土壌を好むと見られる
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS2領域に1塩基の差異)
SPDマーカー解析のタイピングパターンで区別される
MALDI-TOF質量分析によるプロテオーム解析の結果が顕著に異なる
Trichoderma yunnanense
フィアライドのサイズの範囲が重なる
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィアライドが十字輪生ではなく箒状に配列する
本種と異なり分生子頭が乾性ではなく湿性
本種より分生子のサイズが大きい
本種より分生子のQ値が大きい
本種と異なり分生子表面が微細なトゲ状ではなく平滑
本種より30-35°Cでのコロニーの生長が遅い
本種と異なり最適生長温度が25-30°Cではなく25°C
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
MALDI-TOF質量分析によるプロテオーム解析の結果が顕著に異なる

(その他掲載種)

Trichoderma yunnanense Z.F. Yu & K.Q. Zhang
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【よく似た種との区別】
Trichoderma asperelloides
フィアライドのサイズの範囲が重なる
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィアライドが箒状ではなく十字輪生に配列する
本種と異なり分生子頭が湿性ではなく乾性
本種より分生子のサイズが小さい
本種より分生子のQ値が小さい
本種と異なり分生子表面が平滑ではなく微細なトゲ状
本種より30-35°Cでのコロニーの生長が速い
本種と異なり最適生長温度が25°Cではなく25-30°C
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
MALDI-TOF質量分析によるプロテオーム解析の結果が顕著に異なる
Trichoderma asperellum
フィアライドのサイズの範囲が重なる
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィアライドが箒状ではなく十字輪生に配列する
本種と異なり分生子頭が湿性ではなく乾性
本種より分生子のサイズが小さい
本種より分生子のQ値が小さい
本種と異なり分生子表面が平滑ではなく微細なトゲ状
本種より30-35°Cでのコロニーの生長が速い
本種と異なり最適生長温度が25°Cではなく25-30°C
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
MALDI-TOF質量分析によるプロテオーム解析の結果が顕著に異なる
Trichoderma virens
本種より分生子柄がGliocladium属類似である
本種と異なり分生子が楕円形ではなく類球形に近い
本種ほど厚壁胞子を盛んに形成しない
系統的に遠縁である

(その他掲載種)

Trichoderma asperellum Samuels, Lieckfeldt & Nirenberg
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【よく似た種との区別】
Trichoderma asperelloides
生物地理学的分化が認められない(汎世界的、同所的に分布する)
形態的に区別できないほど類似している
分生子柄の形状で区別できない
フィアライドのサイズで区別できない
分生子のサイズで区別できない
厚壁胞子を形成する
コロニーの生長速度で区別できない
コロニーの外見で区別できない
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で近縁
本種ほど普通種でない
本種ほど湿った土壌を好む傾向がない
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS2領域に1塩基の差異)
SPDマーカー解析のタイピングパターンで区別される
MALDI-TOF質量分析によるプロテオーム解析の結果が顕著に異なる
Trichoderma yunnanense
フィアライドのサイズの範囲が重なる
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィアライドが十字輪生ではなく箒状に配列する
本種と異なり分生子頭が乾性ではなく湿性
本種より分生子のサイズが大きい
本種より分生子のQ値が大きい
本種と異なり分生子表面が微細なトゲ状ではなく平滑
本種より30-35°Cでのコロニーの生長が遅い
本種と異なり最適生長温度が25-30°Cではなく25°C
EF1-α、rpb2actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
MALDI-TOF質量分析によるプロテオーム解析の結果が顕著に異なる