(仮訳)新種Trichonectria calopadiicola:タンザニア産の葉状地衣に寄生するバイオネクトリア科の2番目の種
Farkas, E. & Flakus, A. 2016. Trichonectria calopadiicola sp. nov. (Hypocreales, Ascomycota): the second species of the family Bionectriaceae parasitic on foliicolous lichens discovered in Tanzania. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.278.3.8 [Accessed March 31, 2020] 【R3-07183】2020/3/31投稿

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3行まとめ

タンザニアで採集された地衣生菌の一種を検討し、Trichonectria calopadiicolaとして新種記載した。
本種は宿主の子実層組織に明らかな損傷を引き起こし、子嚢殻が暗赤褐色の類球形で剛毛状、子嚢胞子が無色狭紡錘形で1隔壁を有することなどで特徴づけられた。
葉上地衣に寄生するネクトリオイド菌類としては従来Nectriopsis porinicolaのみが知られており、本種は2番目の種となった。
Tanzania, East-Usambara Mts, Mtai Forest Reserve, on the E slopes of Mtai ridge, W of Maramba village

(新種)

Trichonectria calopadiicola Farkas & Flakus
語源…チャハシゴケ属に生息する
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Trichonectria pertusariae
地衣生菌である
子嚢胞子が狭紡錘形
本種と異なりチャハシゴケ属ではなくトリハダゴケ属地衣などを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子嚢果が暗い帯赤褐色ではなく桃橙色~褐色
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種より子嚢果の殻壁が薄い
本種より剛毛の幅が狭い
Trichonectria hirta
地衣生菌である
本種と異なりチャハシゴケ属ではなくチャシブゴケ属、レプラゴケ属、Micarea属、クロサビコゴケ属地衣などを宿主とする
本種と異なり子嚢果が暗い帯赤褐色ではなく淡橙色
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が狭紡錘形ではなく蠕虫形
本種と異なり子嚢胞子に多隔壁を有する
Trichonectria rubefaciens
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なりチャハシゴケ属ではなくウメノキゴケ科地衣などを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子嚢果が暗い帯赤褐色ではなくほぼ無色~赤橙色
本種より剛毛が短い
本種と異なり剛毛が無色
本種と異なり剛毛の隔壁数が2-5ではなく0-1
本種より子嚢果の殻壁が薄い
Nectriopsis porinicola
葉上地衣を宿主とする
本種と異なりタンザニアではなくインドネシアなどに分布する
本種と異なりチャハシゴケ属ではなくマルゴケ属地衣などを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子嚢果が暗い帯赤褐色ではなくほぼ白色~黄色
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり剛毛が2-3本の凝集した菌糸からなる
Trichonectria erythroxylifoliae
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子が紡錘形
本種と異なりタンザニアではなくブラジルなどに分布する
本種と異なりチャハシゴケ属ではなくコカ属植物の葉などに生息する
本種より子嚢果が淡色
本種と異なり子嚢果が乾燥すると杯状
本種と異なり剛毛が尖る
本種と異なり剛毛の隔壁数が2-5ではなく0