(仮訳)カナダ東部においてPicea glaucaに生じた新種Tryblidiopsis magnesii
Tanney, JB. & Seifert, KA. 2019. Tryblidiopsis magnesii sp. nov. from Picea glauca in Eastern Canada. Fungal Systematics and Evolution. Available at: http://fuse-journal.org/images/Issues/Vol4Art2.pdf [Accessed May 27, 2019] 【R3-06255】2019/5/27投稿

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3行まとめ

トウヒ属植物を宿主とするTryblidiopsis pinastriを検討し、少なくとも2種の隠蔽種の存在を示した。
カナダにおいてPicea glaucaの枝に発生した菌を検討して以前にエンドファイトとして分離された菌と同一であることを明らかにし、これをT. magnesiiとして新種記載した。
他にも未記載種に相当する葉のエンドファイトが分離され、北米産の本属菌の多様性が従来認識されてきたよりも大きいことが示唆された。
Canada, Ontario, Kawartha Lakes, Dunsford

(新種)

Tryblidiopsis magnesii J.B. Tanney & K.A. Seifert
語源…オーストリアの菌学者、Martin Magnes博士に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tryblidiopsis pinastri
同じトウヒ属植物を宿主とする
枯枝に発生する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカナダではなくドイツ、スロバキア、ノルウェーなどに分布する
本種と異なりPicea glaucaではなくドイツトウヒなどを宿主とする
本種と異なり”covering stroma”の内層がメラニン化するのではなく無色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tryblidiopsis sichuanensis
同じトウヒ属植物を宿主とする
枯枝に発生する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカナダではなく中国などに分布する
本種と異なりPicea glaucaではなくPicea retroflexaP. brachytyla subsp. complanataなどを宿主とする
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり分生子果が単室ではなく多室
本種と異なり”covering stroma”の内層がメラニン化するのではなく無色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tryblidiopsis sinensis
同じトウヒ属植物を宿主とする
枯枝に発生する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカナダではなく中国などに分布する
本種と異なりPicea glaucaではなくPicea asperataなどを宿主とする
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種ほど子嚢胞子が鈍頭あるいは棍棒形でない
本種と異なり子嚢胞子頂部に無色の付属糸を有する
本種と異なり”covering stroma”の内層がメラニン化するのではなく無色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される