(仮訳)北米北東部産の新種Tuber rugosum:ナメクジによる菌食が子嚢胞子の電子顕微鏡観察の助けになる
Rennick, B. et al., 2023. Tuber rugosum, a new species from northeastern North America: Slug mycophagy aides in electron microscopy of ascospores. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/00275514.2023.2184983 [Accessed April 12, 2023] 【R3-10506】2023/4/12投稿

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3行まとめ

米国中西部およびカナダのケベック州で採集された菌を検討し、Tuber rugosumとして新種記載した。
ナメクジによる摂食、消化、および胞子排泄を前処理として利用することで子嚢胞子の良好なSEM像を得るという新手法を示した。
その他、脂肪酸分析、菌寄生菌との関係、Rufumクレードの最新の検索式を掲載した。
USA, Michigan, Ingham County, Onondaga township

(新種)

Tuber rugosum Rennick B., Benucci G.M.N., Du Z., Healy & Bonito
語源…皺状の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tuber spinoreticulatum
米国北東部に分布する
同じオーク林に生息する
ほとんどの子嚢果においてグレバを露出する顕著な小型の腔を持つ
子嚢胞子に装飾を有する
表皮が偽柔組織細胞からなる
下表皮が錯綜した細胞からなる
ITS、EF1-α、RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり外皮が白色~黄褐色ではなく帯褐灰色
本種と異なり外皮が平滑でない
本種と異なり外皮が革質である
本種と異なり子実体の臭いがナッツ様ではなく不快な腐ったキャベツ様である
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子表面が刺状ではなく刺状~網目状
ITS、EF1-α、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される