(仮訳)オーストリア産の不完全糸状菌Helicodendron属気生水生菌の2新種
Voglmayr, H. 1997. Two new aero-aquatic species of the hyphomycete genus Helicodendron from Austria. Plant Systematics and Evolution. Available at: https://www.jstor.org/stable/23643156 [Accessed January 21, 2023] 【R3-10261】2023/1/21投稿

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3行まとめ

オーストリアから気中水生菌のHelicodendron coniferarumおよびH. longitubulosumの2新種を記載した。
前者は貧栄養のピートボグに沈んだマツのリター、後者は富栄養の森林の池に沈んだオークの葉に発生した。
前者は気生菌糸が基質を覆い、分生子柄が非常に短く、胞子が小さくまとまった集まりをなすことなどで、後者は分生子が非常に長い管状で20-40回コイルし、培養下で小分生子を形成することなどで特徴づけられた。
Austria, Upper Austria, Bezirk Braunau, Gemeinde Franking, western part (‘Frankinger Moser’) of the big and famous peat bog ‘Ibmermoor’

(新種)

Helicodendron coniferarum Voglmayr
語源…針葉樹の
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【よく似た種との区別】
Helicodendron fuscum
本種より分生子のサイズがかなり小さい
本種より分生子のフィラメントの幅が狭い
Helicodendron cumbriense
本種より分生子のサイズがかなり小さい
本種より分生子のフィラメントの幅が狭い
Helicodendron multiseptatum
本種より分生子のサイズが大きい
本種より分生子のフィラメントのサイズが大きい
本種と分生子の形状が異なる
Helicodendron pinicola
本種より分生子のサイズが小さい
本種より分生子のフィラメントの幅がやや狭い
本種と異なり分生子が成熟すると分節して単細胞の散布体になる
Austria, Upper Austria, Bezirk Schärding, Gemeinde Raab, Rothmayrberg, ca. 600 m W Wamprechtsham

(新種)

Helicodendron longitubulosum Voglmayr
語源…長い管状の(分生子の形状から/Helicodendron tubulosumとの類似性も示唆している)
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【よく似た種との区別】
Helicodendron tubulosum
同所的に分布する(オーストリア)
生息環境が同一である
分生子が長い管状
本種より分生子が短い
本種より分生子のコイルの数が少ない
本種と異なり分生子が常に反時計回りではなく常に時計回りに巻かれる