(仮訳)アフラトキシン産生菌の2新種およびコウジカビ属Flavi節の概観
Varga, J., Frisvad, JC. & Samson, RA., 2011. Two new aflatoxin producing species, and an overview of Aspergillus section Flavi. Studies in Mycology. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0166061614600580 [Accessed July 5, 2015].
【R3-01981】2015/07/05投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

多相分類学的アプローチによりコウジカビ属Flavi節を検討し、22種および7クレードを認めた。
A. pseudocaelatusおよびA. pseudonomiusの2新種を記載した。
前者はアルゼンチンにおいてArachis burkartiiの葉から、後者は米国において土壌および昆虫から分離され、いずれもアフラトキシン類を産生した。
Argentina, Corrientes

(新種)

Aspergillus pseudocaelatus Varga, Samson & Frisvad
語源…偽のAspergillus caelatus
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus caelatus
同じFlavi節に含まれる
コウジ酸を産生する
β-チューブリン、カルモジュリン、ITS、norAに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアフラトキシン類およびシクロピアゾン酸を産生しない
本種と異なりアスピロクロリンおよびテヌアゾン酸を産生する
β-チューブリンおよびnorAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus pseudotamarii
同じFlavi節に含まれる
アフラトキシンB1およびB2、シクロピアゾン酸、コウジ酸を産生する
β-チューブリン、カルモジュリン、ITS、norAomtAaflRに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアフラトキシンG1およびG2を産生しない
β-チューブリン、カルモジュリン、norAomtAaflRに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA

(新種)

Aspergillus pseudonomius Varga, Samson & Frisvad
語源…偽のAspergillus nomius
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus nomius
同じFlavi節に含まれる
米国に分布する
昆虫と関係を持つ
アフラトキシンB1およびコウジ酸を産生する
β-チューブリン、カルモジュリン、ITS、norAomtAaflRに基づく分子系統解析で近縁
本種より分布域が広い
本種と異なり土壌およびアルカリバチではなくコムギなど様々な基質から分離される
本種と異なり角膜炎を起こした例が知られている
本種と異なりアフラトキシンB2、G1、G2、アスペルギリン酸、アスペルノミン、ノミニン、パスパリン、プソイロチン、テヌアゾン酸を産生する
本種と異なりクリソジンを産生しない
β-チューブリン、カルモジュリン、norAomtAaflRに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus bombycis
アフラトキシンB1およびコウジ酸を産生する
β-チューブリン、カルモジュリン、ITS、norAomtAaflRに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアフラトキシンGを産生する
本種と異なり米国ではなく日本およびインドネシアに分布する
本種と異なり土壌およびアルカリバチではなくカイコの飼育舎から分離される
本種と異なりアフラトキシンB2、G1、G2、アスペルギリン酸を産生する
β-チューブリン、カルモジュリン、ITS、norAomtAaflRに基づく分子系統解析で明瞭に区別される