(仮訳)Sticta weigeliiモルフォディームにおける従来認識されてこなかった普通種の2新種
Moncada, B. et al., 2021. Two new common, previously unrecognized species in the Sticta weigelii morphodeme (Ascomycota: Peltigeraceae). Willdenowia. Available at: https://bioone.org/journals/willdenowia/volume-51/issue-1/wi.51.51103/Two-new-common-previously-unrecognized-species-in-the-Sticta-weigelii/10.3372/wi.51.51103.full [Accessed March 19, 2021] 【R3-08243】2021/3/18投稿

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3行まとめ

Sticta weigeliiモルフォディームを対象にITSバーコードマーカーによる分子系統解析を実施した。
その結果を基にS. andinaS. scabrosaの2新種と後者に対する1新亜種を記載した。
2新種は狭義S. weigeliiとは系統的に異なるだけでなく、形態学的・生態学的にも異なっていた。
Colombia, Cundinamarca, Mun. Chipaque, Vereda Marilandia, vía Santuario

(新種)

Sticta andina B. Moncada, Lücking & Sérus.
語源…アンデスの(最初に命名された無効学名を採用した)
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【よく似た種との区別】
Sticta weigelii(トゲヨロイゴケ)
コロンビア、プエルトリコに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より低標高の山地に分布する
本種と異なり木の幹や枝ではなくコケの間の地上に生じる
本種と異なり裂芽がほとんどの場合扁平または背腹性なのではなく円筒形
本種より下部のトメンタがずっと薄い
本種と異なり盃点が常に白色ではなく部分的に黄色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sticta rhizinata
コロンビアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より裂片の幅が狭い
本種と異なり裂芽がかなり暗色
本種と異なり裂芽がほとんどの場合扁平または背腹性なのではなくいくぶん円筒形
本種と異なり偽根が大型
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sticta scabrosa
ブラジル、コロンビア、コスタリカ、エクアドル、メキシコに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアルゼンチン、ドミニカ共和国、プエルトリコにおける分布が知られている
本種と異なりアゾレス諸島における分布が知られていない
本種と異なりしばしば撹乱されたか人為的な環境に生じる
本種と異なり裂片表面が薄い粗面
本種と異なりフィリディアがより淡い褐色
本種と異なり下部のトメンタが淡灰褐色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colombia, Cesar, Mun. Río de Oro

(新種)

Sticta scabrosa B. Moncada, Merc.-Díaz & Bungartz
語源…粗面の
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【よく似た種との区別】
Sticta andina
ブラジル、コロンビア、コスタリカ、エクアドル、メキシコに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアゾレス諸島における分布が知られている
本種と異なりアルゼンチン、ドミニカ共和国、プエルトリコにおける分布が知られていない
本種と異なりしばしば撹乱されたか人為的な環境に生じるという特徴を欠く
本種と異なり裂片表面が薄い粗面でない
本種と異なりフィリディアがより濃い褐色
本種と異なり下部のトメンタが淡灰褐色でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sticta beauvoisii
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国における分布が知られている
本種と異なり裂片表面が薄い粗面ではなく無毛
本種と異なり裂芽を有する
本種と異なりフィリディアが背腹状に扁平になるという特徴を欠く
本種ほど下部のトメンタが灰色を帯びない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sticta scabrosa subsp. hawaiiensis
米国に分布する
生態的に類似している
形態的にほぼ同一
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジル、コロンビア、コスタリカ、エクアドル、メキシコ、アルゼンチン、ドミニカ共和国、プエルトリコではなくハワイに分布する
本種と異なり裂片表面が平滑~不均一で時に顕著な微細孔状~孔状のことがある
本種とITS領域の2ヶ所が異なる
U.S.A., Hawaii, Oahu, Koolau Range, Manoa Valley, 6 km ENE of Honolulu and 8 km WSW of Kaneohe, Manoa Cliffs Trail, Moleka trailhead to forestry exclosure

(新亜種)

Sticta scabrosa subsp. hawaiiensis B. Moncada, Lücking & C. W. Sm.
語源…ハワイ産の
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【よく似た種との区別】
Sticta scabrosa
米国に分布する
生態的に類似している
形態的にほぼ同一
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本亜種と異なりハワイではなくブラジル、コロンビア、コスタリカ、エクアドル、メキシコ、アルゼンチン、ドミニカ共和国、プエルトリコに分布する
本亜種と異なり裂片表面が平滑~不均一で時に顕著な微細孔状~孔状のことがあるという特徴を欠く
本亜種とITS領域の2ヶ所が異なる