2018年2月3日 (仮訳)緑色の胞子を有するTrichoderma属2新種およびそれらの系統的位置 Zhu, Z-X. et al., 2017. Two new green-spored species of Trichoderma (Sordariomycetes, Ascomycota) and their phylogenetic positions. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article_preview.php?id=14919 [Accessed February 3, 2018]. 【R3-04818】2018/2/3投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国において材から分離された2種の菌を検討し、Trichoderma fujianenseおよびT. zonatumとして新種記載した。 前者は分生子柄がgliocladium型~verticillium型、フィアライドが長く、分生子が緑色楕円形~円筒形であることなどで特徴づけられた。 後者は子座が淡黄色~淡褐色クッション状、分生子柄がtrichoderma型、分生子が緑色球形~洋梨形であることなどで特徴づけられた。 中国福建省泉州市清源山 (新種) Trichoderma fujianense Z.X. Zhu, W.Y. Zhuang & Y. Li 語源…福建産の 【よく似た種との区別】 Trichoderma costaricense 分生子柄の形質が類似している フィアライドのサイズが類似している フィアライドの形状が類似している 本種より分生子のサイズが比較的大型 本種と異なりCMD培地で厚壁胞子を形成する 本種よりPDAおよびSNA培地における生長が速い 本種と異なり35°Cで生育可能 RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Chlorosporumクレードに含まれる) ITS領域の塩基配列が異なる Trichoderma gelatinosum 分生子柄がgliocladium型~verticillium型 本種と異なりテレオモルフが知られている RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma nigrovirens 分生子柄がgliocladium型~verticillium型 本種と異なりテレオモルフが知られている RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma chromospermum 分生子柄がgliocladium型~verticillium型 本種と異なりテレオモルフが知られている RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma thelephoricola 分生子柄がgliocladium型~verticillium型 本種と異なりテレオモルフが知られている RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma aureoviride RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子が短い 本種より分生子のQ値が小さい RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma candidum 本種よりフィアライドが短い 本種より分生子のサイズが小さい 本種より分生子のQ値が小さい 本種と異なり分生子が楕円形~円筒形ではなく球形~類球形 中国河南省信陽市鶏公山 (新種) Trichoderma zonatum Z.X. Zhu, W.Y. Zhuang & Y. Li 語源…帯状の(コロニーに環紋が生じることから) 【よく似た種との区別】 Trichoderma rosulatum RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じChlorosporumクレードに含まれる) 本種と子座の形態が異なる 本種と異なり子嚢胞子に2型を有する 本種と異なり分生子柄がtrichoderma型ではなくgliocladium型 本種と異なりCMD培地で厚壁胞子を形成する 本種と異なりCMD培地でのコロニーがロゼット状 RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma costaricense RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じChlorosporumクレードに含まれる) 本種と子座の形態が異なる 本種と異なり子嚢胞子に2型を有する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり分生子柄がtrichoderma型ではなくverticillium型 本種と異なり分生子が球形~洋梨形ではなく楕円形~円筒形 RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma chromospermum 子座の形態が類似している 本種より子嚢がずっと短い 本種と異なり分生子柄がtrichoderma型ではなくgliocladium型 本種と異なり分生子が球形~洋梨形ではなく楕円形~円筒形 RPB2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Chlorosporumクレードに含まれない)