(仮訳)中国において河口土壌から見出された有性世代のTalaromyces属の2新種
Han, P-J., Sun, J-Q. & Wang, L. 2022. Two New Sexual Talaromyces Species Discovered in Estuary Soil in China. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/8/1/36 [Accessed January 10, 2022] 【R3-09135】2022/1/10投稿

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3行まとめ

中国の干潟土壌から分離された2種の菌を検討し、それぞれTalaromyces haitouensisT. zhenhaiensisとして新種記載した。
前者は江蘇省で見出され、裸子嚢殻が緑黄色、菌糸体が橙褐色、子嚢胞子が楕円形小刺状である点で特徴づけられた。
後者は浙江省および海南省で見出され、裸子嚢殻がクリーム黄色~ナフタレンイエロー、子嚢胞子が楕円形平滑で子嚢胞子を形成しないことなどで特徴づけられた。
中国江蘇省連雲港市贛榆区海頭鎮海州湾水上楽園

(新種)

Talaromyces haitouensis L. Wang
語源…海頭産の
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【よく似た種との区別】
Talaromyces flavus
子嚢果が黄金色
子嚢胞子が広楕円形
子嚢胞子表面が小刺状
コロニーが黄金色
コロニーの生長速度が中程度
BenA+CaM+Rpb2BenACaMRpb2、ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種より裸子嚢殻のサイズがずっと小さい
本種と異なり子嚢果原基が不規則に膨大した細胞からなるのではなく造精器に囲まれた造囊器からなる
本種より子嚢のサイズがずっと小さい
本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい
本種より25°Cでの生長が通常遅い
BenA+CaM+Rpb2BenACaMRpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces aureolinus
子嚢果が黄金色
子嚢胞子が広楕円形
子嚢胞子表面が小刺状
コロニーが黄金色
コロニーの生長速度が中程度
BenA+CaM+Rpb2BenACaMRpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種より裸子嚢殻のサイズが大きい
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種より分生子柄がずっと長い
本種と異なりCYAおよびYES培地でのコロニーが橙褐色ではなくレモン色
本種と異なりOA培地で子嚢果を疎らではなく豊富に形成する
本種と異なりOA培地でのコロニー表面がスライム状ではなく通常である
本種と異なり37°Cで良好に生育するという特徴を欠く
BenA+CaM+Rpb2BenACaMRpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国浙江省寧波市鎮海区

(新種)

Talaromyces zhenhaiensis L. Wang
語源…鎮海産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Talaromyces stipitatus
裸子嚢殻のサイズが類似している
裸子嚢殻の形状が類似している
子嚢のサイズが類似している
子嚢の形状が類似している
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子の形状が類似している
BenA+CaM+Rpb2BenACaMRpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢のサイズが小さい
本種と異なりコロニーがクリーム黄色~ナフタレンイエローではなく僅かに緑色を帯びる明黄色
本種より25°Cでの生長がずっと遅い
本種より37°Cでの生長がずっと遅い
BenA+CaM+Rpb2BenACaMRpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される