(仮訳)Cladorrhinum属の2新種
Madrid, H. et al., 2011. Two new species of Cladorrhinum. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/103/4/795.short [Accessed September 9, 2015].
【R3-02178】2015/09/09投稿

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3行まとめ

Cladorrhinum flexuosumおよびC. microsclerotigenumの2新種を記載した。
前者はスペインにおいて土壌から分離され、鈍黄色のコロニーを形成し、屈曲性の分生子柄や球形~涙形の分生子などで特徴づけられた。
後者はトルコにおいてバショウ属植物から分離され、末端生のフィアライドを盛んに産生し、楕円形の分生子や微小菌核などで特徴づけられた。
Spain, Asturias Province, Pola de Somiedo

(新種)

Cladorrhinum flexuosum Madrid, Cano, Gené & Guarro
語源…屈曲する(分生子柄の形状から)
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【よく似た種との区別】
Podospora fimiseda
分生子の形状が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくニュージーランドなどに分布する
本種と異なり土壌ではなく糞から分離される
本種と異なりテレオモルフが知られている
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cercophora costaricensis
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくコスタリカなどに分布する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cladorrhinum samala
土壌から分離される
分生子の形状が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくエジプトなどに分布する
本種と異なり森林土壌ではなく砂漠の土壌から分離される
本種と異なり暗色厚壁の剛毛形菌糸を生じる
本種と異なり6°Cで生育可能
本種よりMEA培地での生長が全ての温度で速い
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cercophora bulbillosum
土壌から分離される
分生子の形状が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくエジプトなどに分布する
本種と異なり森林土壌ではなく砂漠の土壌から分離される
本種と異なり培養下で微小菌核を形成する
本種よりMEA培地での生長が速い
本種と異なり6°Cで生育可能
本種と異なり36°Cでも盛んに生長する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cercophora brunnescens
分生子の形状が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくオランダなどに分布する
本種と異なり土壌ではなくココヤシの繊維から分離される
本種と異なりコロニーが平らではなく気生菌糸を盛んに生じる
本種よりコロニーの生長が遅い
本種と異なり6°Cで生育可能
本種と異なり36°Cで生育不能
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cercophora foecundissimum
土壌から分離される
分生子の形状が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくオランダなどに分布する
本種と異なり森林土壌ではなく農地土壌から分離される
本種と異なり分生子柄が屈曲しない
本種よりMEA培地での生長が遅い
本種と異なり6°Cで生育可能
本種と異なり36°Cで生育不能
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cercophora striata
分生子の形状が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくパナマなどに分布する
本種と異なり土壌ではなく枝から分離される
本種と異なり培養下で微小菌核を形成する
本種と異なりテレオモルフが知られている
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Apodospora viridis
分生子形成細胞の形態が類似している
本種と異なり分生子形成細胞が菌糸体上に散在する
Arnium calymmatosporum
アナモルフの形態が類似している
本種と異なりテレオモルフが知られている
本種と異なり分生子柄が屈曲しない
本種と異なりコロニーが鈍黄色ではなく淡緑色
Ramophialophora humicola
スペインに分布する
森林土壌から分離される
形態的に類似している
フィアライドが末端生、側生、および節間生
分生子が涙形
本種と異なり分生子柄の末端がしばしば不稔で剛毛状かつ時に膨大する
本種よりMEA培地でのコロニーの生長が遅い
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードAではなくBに含まれる)
Turkey, Adana Province, Adana

(新種)

Cladorrhinum microsclerotigenum Madrid, Gené, Cano & Guarro
語源…微小菌核を生じる
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【よく似た種との区別】
Cladorrhinum striata
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりトルコではなくパナマなどに分布する
本種と異なりバショウ属植物ではなく枝から分離される
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cercophora samala
分生子が楕円形
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなく日本などに分布する
本種と異なり土壌ではなく糞から分離される
本種と異なり培養下で微小菌核を形成しない
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cladorrhinum phialophoroides
形態的に類似している(当初この種に同定されていた)
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくエジプトなどに分布する
本種と異なりバショウ属植物ではなく砂漠の土壌から分離される
本種と異なり節間生のフィアライドを盛んに形成するのではなくほとんどが末端生あるいは側生する
本種より末端生のフィアライドが長い
本種よりMEA培地でのコロニーの生長が遅い
本種と異なり6°Cで生育可能
本種と異なり36°Cで生育不能
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cladorrhinum bulbillosum
分生子柄の形態が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる)
本種と異なりスペインではなくエジプトなどに分布する
本種と異なりバショウ属植物ではなく砂漠の土壌から分離される
本種と異なり分生子がほとんどの場合楕円形なのではなく類球形~涙形
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される