(仮訳)ErysipheUncinula節の2新種:Erysiphe fernandoaeおよびE. michikoae
Meeboon, J., Divarangkoon, R. & Takamatsu, S., 2013. Two new species of Erysiphe sect. Uncinula (Erysiphales): Erysiphe fernandoae and E. michikoae. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354012000022 [Accessed February 13, 2014].
【R3-00391】2014/02/14投稿

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3行まとめ

タイでカッツアゴン (Fernandoa adenophylla) に発生したうどんこ病菌を、Erysiphe fernandoaeとして新種記載した。
また、滋賀県伊吹山でエゾエノキに発生したうどんこ病菌をE. michikoaeとして新種記載した。
LSUおよびITSに基づく分子系統解析の結果に基づき、両種とそれらの近縁種の系統関係について議論した。
Thailand, Chiang Mai Province, Queen Sirikit Botanic Garden

(新種)

Erysiphe fernandoae Meeboon, Divarangkoon & S. Takam.
語源…Fernandoa属の
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【よく似た種との区別】
Erysiphe peruviana
ノウゼンカズラ科植物を宿主とする
宿主の葉の両面にコロニーを形成する
形態的に類似している
閉子嚢殻のサイズが類似している
Uncinula型の付属糸を持つ
閉子嚢殻あたりの子嚢の数が類似している
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なりアジアではなく北米および南米に分布する
本種と宿主が異なる
本種より閉子嚢殻あたりの付属糸の数が多い
本種より子嚢のサイズが大きい
Erysiphe sibiliae
ノウゼンカズラ科植物を宿主とする
Uncinula型の付属糸を持つ
本種と異なりアジアではなくアフリカに分布する
形態的に明瞭に区別される
Erysiphe togashiana
閉子嚢殻のサイズが類似している
閉子嚢殻外皮層の細胞のサイズが類似している
子嚢のサイズが類似している
子嚢胞子のサイズが類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりエゴノキ科のハクウンボクを宿主とする
本種と異なり葉の主に上面に発生するという特徴を持たない
本種より付属糸が顕著に長い
本種と異なり付属糸に2型がある
本種より閉子嚢殻あたりの子嚢の数が多い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度78.5%)
滋賀県伊吹山

(新種)

Erysiphe michikoae S. Takam. & Meeboon
語源…故天野幸治教授の研究を支えた妻の故Michiko Amano氏に献名
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【よく似た種との区別】
Erysiphe kusanoi
エノキ属植物を宿主とする
Uncinula型の付属糸を持つ
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より閉子嚢殻のサイズが大きい
本種より付属糸が短い
本種より子嚢あたりの子嚢胞子の数が多い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度94.7%)
Erysiphe celtidis
エノキ属植物を宿主とする
形態的に非常に類似している
Uncinula型の付属糸を持つ
本種より閉子嚢殻のサイズが大きい
本種より子嚢あたりの子嚢胞子の数が多い(4-5個ではなく5-7個)
Erysiphe parvula
エノキ属植物を宿主とする
Uncinula型の付属糸を持つ
本種と異なり多数の付属糸を持つ