(仮訳)ラオス産のLeucoagaricus属2新種
Sysouphanthong, P. & Thongklang, N. 2022. Two new species of Leucoagaricus (Agaricaceae) from the Lao People’s Democratic Republic. Current Research in Environmental & Applied Mycology. Available at: https://www.creamjournal.org/pdf/CREAM_12_1_6.pdf [Accessed February 13, 2023] 【R3-10330】2023/2/13投稿

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3行まとめ

ラオスからLeucoagaricus flavusおよびL. griseosquamosusの2新種を記載した。
前者は子実体が小型で淡黄色~パステルイエロー、担子胞子が卵状~楕円形で発芽孔を欠き、縁シスチジアが狭棍棒形~棍棒形であることなどで特徴づけられた。
後者は子実体が灰色~帯灰褐色で鱗片を有し、担子胞子が卵状楕円形で、縁シスチジアが広棍棒形~棍棒形であることなどで特徴づけられた。
Laos, Bolikhamxay Province, Thaphabath District, Tad Xay Waterfall

(新種)

Leucoagaricus flavus Sysouph. & Thongkl.
語源…黄色の(子実体の色から)
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【よく似た種との区別】
Leucoagaricus orientiflavus
形態的に類似している(混同のおそれがある)
傘が黄色系
柄が黄色系
つばが黄色系
担子胞子が扁桃形
縁シスチジアが狭棍棒形
傘表皮が平行菌糸被からなる
柄表皮が平行菌糸被からなる
本種より子実体のサイズが大きい
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus houaynhangensis
本種と異なり子実体が帯黄緑色
本種と異なり傘表面に暗灰色~黒色の鱗片を伴う
本種と異なり傘縁部から被膜が懸垂する
本種と異なり担子胞子に発芽孔を欠くのではなく有する
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被ではなく毛状被
Leucoagaricus sulphurellus
本種と異なり子実体が帯黄緑色
本種と異なり子実体が触れると青変する
本種と異なり傘表面に褐色~帯灰褐色の被覆物を伴う
本種と異なり側シスチジアを有する
Leucoagaricus viridiflavoides
本種と異なり子実体が帯黄緑色
本種と異なり子実体が触れると青変する
本種と異なり傘表面に褐色~帯灰褐色の被覆物を伴う
本種と異なり側シスチジアを有する
Leucoagaricus viridiflavus
本種より子実体が暗色のオリーブ緑色
本種と異なり子実体が傷つくと青変する
本種と異なり担子胞子に発芽孔を欠くのではなく有する
本種と異なり縁シスチジアが小嚢形で短い~長い付属物を有する
Leucocoprinus birnbaumii(コガネキヌカラカサタケ)
子実体が黄色系
本種と異なり傘表面に条線を欠くのではなく有する
Leucocoprinus flavescens
子実体が黄色系
本種と異なり傘表面に条線を欠くのではなく有する
Leucocoprinus flavus
子実体が黄色系
本種と異なり傘表面に条線を欠くのではなく有する
Leucocoprinus flos-sulphuris
子実体が黄色系
本種と異なり傘表面に条線を欠くのではなく有する
Leucocoprinus fragilissimus(キツネノハナガサ)
子実体が黄色系
本種と異なり傘表面に条線を欠くのではなく有する
Laos, Oudomxay Province, Xay District, Houay Houm Valley

(新種)

Leucoagaricus griseosquamosus Sysouph. & Thongkl.
語源…灰色の鱗片の
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【よく似た種との区別】
Leucoagaricus melanotrichus
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりラオスではなくモロッコなどに分布する
本種と異なり子実体が触れると帯赤白色になるという特徴を欠く
本種と異なり傘の地色が白色ではなく灰色~暗灰色である
本種と異なり傘表面に灰色~帯灰褐色の鱗片ではなく帯紫褐色の繊維状鱗片を有する
本種と異なりつばが白色
本種より担子器が長い
本種より縁シスチジアが長い
本種と異なり縁シスチジアに時に隔壁を有するという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucocoprinus heinemannii
傘の地色が白色
傘表面に暗灰色~黒色の鱗片を有する
本種と異なりラオスではなくヨーロッパ温帯域などに分布する
本種と異なり傘縁部に顕著な条線~溝線を有する
Lepiota atrodisca
傘表面に鼠色~煤黒色の鱗片を有する
傘縁部が裂ける
傘縁部に条線を有する
襞が白色
柄が白色
柄が上下同大
つばが白色で縁部が黒色
担子胞子が卵状楕円形
縁シスチジアが棍棒形
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
Leucoagaricus tangerinus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘表面に淡橙色~帯橙黄色の繊維を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される