2021年3月18日 （仮訳）カラマツを宿主とする中国産Suillus属2新種 Shi, X-F. et al., 2016. Two new species of Suillus associated with larches in China. Mycotaxon. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2016/00000131/00000002/art00008 [Accessed March 18, 2021] 【R3-08239】2021/3/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 中国からSuillus alpinusとS. aurihymeniusの2新種を記載した。 前者は雲南省と四川省の亜高山帯、後者は黒竜江省と内モンゴル自治区の亜寒帯域に産し、それぞれカラマツ属樹木と関係を持っていた。 前者は孔口が淡橙色で柄頂部表面が顕著な網目状、肉が青変することなどで、後者は子実層面が帯赤黄金色で肉が濃い帯赤褐色に変色することなどでそれぞれ特徴づけられた。 中国雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市 （新種） Suillus alpinus X.F. Shi & P.G. Liu 語源…高山の 【よく似た種との区別】 Suillus tridentinus 担子胞子が非常に長い ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する 本種と異なりLarix potaniniiと関係を持つという特徴を欠く 本種より傘が明色 本種より孔口が橙色 本種と異なり柄頂部表面が顕著な網目状という特徴を欠く 本種と異なり肉が微かに青変するという特徴を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Suillus aurihymenius 中国に分布する 同じカラマツ属樹木と関係を持つ 傘表面に粘性があり、ゼラチン層直下に繊維状小鱗片を有する 傘縁部に被膜の名残が懸垂する 柄表面に腺点を欠く 柄に被膜を伴う 担子胞子が非常に長い ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりLarix potaniniiではなくL. gmeliniiと関係を持つ 本種より傘が帯赤褐色 本種より傘表面に粘性があり繊維状小鱗片を伴う 本種と異なり肉が傷つくと青色ではなく濃赤褐色に変色する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国黒竜江省大興安嶺地区呼瑪県呼中自然保護区 （新種） Suillus aurihymenius X.F. Shi & P.G. Liu 語源…黄金色の子実層の（孔口の色から） 【よく似た種との区別】 Suillus alpinus 中国に分布する 同じカラマツ属樹木と関係を持つ 傘表面に粘性があり、ゼラチン層直下に繊維状小鱗片を有する 傘縁部に被膜の名残が懸垂する 柄表面に腺点を欠く 柄に被膜を伴う 担子胞子が非常に長い ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりLarix gmeliniiではなくL. potaniniiと関係を持つ 本種ほど傘が帯赤褐色でない 本種ほど傘表面に粘性がなく繊維状小鱗片を伴わない 本種と異なり肉が傷つくと濃赤褐色ではなく青色に変色する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Suillus tridentinus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する 本種と異なりLarix gmeliniiと関係を持つという特徴を欠く 本種より傘表面に小鱗片を伴う 本種と異なり子実層面が帯赤黄金色でない 本種ほど肉が濃い赤褐色に変色しない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される