2014年7月15日 (仮訳)形態形質およびDNA配列データに基づく2新種、Pythium agresteおよびP. wuhanense Long, Y-Y. et al., 2014. Two new species, Pythium agreste and P. wuhanense , based on morphological characteristics and DNA sequence data. Mycological Progress. …. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-013-0901-y [Accessed July 15, 2014]. 【R3-00906】2014/07/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国で土壌から採集されたフハイカビ属菌2種を、Pythium agresteおよびP. wuhanenseとして新種記載した。 前者は遊走子嚢が僅かに膨大し、造卵器が造精器に取り囲まれ、造精器の柄が非常に複雑な結節状で、卵胞子が充満性であることなどで特徴づけられた。 後者は節間生の円筒形~伸長した遊走子嚢と節間生で遊走子嚢および造精器と鎖状に連なる造卵器などで特徴づけられた。 中国湖南省長沙市瀏陽市 (新種) Pythium agreste Y.Y. Long, J.G. Wei & L.D. Guo 語源…畑の 【よく似た種との区別】 Pythium volutum 遊走子嚢が繊維状 造卵器が平滑 造卵器の柄に造精器の柄が巻き付く PCA培地での生長速度が類似している 本種と異なり遊走子嚢が僅かに膨大するのではなく膨大する 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器が球形ではなく球形~類球形 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種と異なり造卵器あたりの造精器数が1-3(-4)ではなく3-6(-10) 本種と異なり卵胞子が充満性ではなく非充満性 本種と異なり造精器の細胞が棍棒形または拳形ではなく棍棒形 Pythium kashmirense 遊走子嚢が繊維状 造卵器が球形 造卵器が平滑 造卵器の柄に造精器の柄が巻き付く 卵胞子が充満性 造精器の細胞が棍棒形 本種と異なり遊走子嚢が僅かに膨大するのではなく膨大する 本種より造卵器のサイズが小さい 本種と異なり造卵器が鎖生することがある 本種と異なり造卵器の柄がコイル状になるか屈曲する 本種と異なり造卵器あたりの造精器数が1-3(-4)ではなく1-6 本種より卵胞子のサイズが小さい 本種と異なり造精器の細胞が棍棒形または拳形ではなく棍棒形 本種よりPCA培地での生長が速い Pythium pectinolyticum 形態的に類似している 遊走子嚢が繊維状 造卵器が球形 造卵器が平滑 卵胞子が充満性 造精器が造卵器の周囲に密生する 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器が鎖生することがある 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種と異なり造卵器あたりの卵胞子数が1ではなく1-2 本種と異なり造精器を欠くことが多い 本種よりPCA培地での生長が遅い Pythium chondricola 遊走子嚢が繊維状 造卵器が平滑 造卵器あたりの造精器数が1-4 卵胞子のサイズの範囲が重なる 造卵器あたりの卵胞子数が1 卵胞子が充満性 ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で近縁 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器が球形ではなく球形~類球形 本種よりPCA培地での生長が遅い 本種と異なり遊走子嚢が僅かに膨大することがない 本種と異なり造精器の細胞が棍棒形または拳形ではなく嚢形~棍棒形 ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の類似度92.4%、COIの類似度92.6%) Pythium porphyrae 遊走子嚢が繊維状 造卵器が球形 造卵器が平滑 造卵器あたりの造精器数が1-4 卵胞子が充満性 ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり遊走子嚢が僅かに膨大することがない 本種より造卵器のサイズが小さい 本種より卵胞子のサイズが小さい 本種と異なり造精器の細胞が棍棒形または拳形ではなく球形または棍棒形 本種と異なりPCA培地で生長しない ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の類似度92.2%、COIの類似度92.1%) Pythium adhaerens 遊走子嚢が繊維状 造卵器が球形 造卵器が平滑 造卵器が末端生または節間生 造卵器あたりの造精器数が1-4 造卵器あたりの卵胞子数が1 ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり遊走子嚢が僅かに膨大することがない 本種より造卵器の平均サイズが小さい 本種より卵胞子の平均サイズが小さい 本種と異なり卵胞子が非充満性 本種よりPCA培地での生長が遅い ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の類似度91.5%、COIの類似度93.3%) 中国湖北省武漢市 (新種) Pythium wuhanense Y.Y. Long, J.G. Wei &L.D. Guo 語源…武漢産の 【よく似た種との区別】 Pythium spinosum ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で近縁 本種より遊走子嚢のサイズが大きい 本種と異なり遊走子嚢が球形で時に円筒形~細長い形状ではなく球形またはレモン形 本種と異なり造卵器が球形で時に円筒形~細長い形状ではなく球形または紡錘形 本種と異なり造卵器が平滑ではなく装飾を持つ 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種と異なり卵胞子が非充満性ではなく充満性 本種と異なり造卵器あたりの造精器数が1-2ではなく1(-3) 本種よりPCA培地での生長が遅い ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の類似度95.1%、COIの類似度98.3%) Pythium kunmingense 遊走子嚢のサイズの範囲が重なる ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり遊走子嚢が球形で時に円筒形~細長い形状ではなく球形・類球形・卵形・レモン形 本種と異なり造卵器が球形で時に円筒形~細長い形状ではなく類球形またはレモン形 本種と異なり造卵器が平滑ではなく装飾を持つ 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種と異なり造卵器あたりの卵胞子数が1(-2)ではなく1 本種と異なり卵胞子が非充満性ではなく充満性 本種と異なり造精器の細胞が棍棒形・拳形・裂けた形状ではなく棍棒形・屈曲した形状・蠕虫形・鎌形 本種と異なり造卵器あたりの造精器数が1-2ではなく1-3 ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の類似度94.9%、COIの類似度95.2%) Pythium emineosum 形態的に類似している 遊走子嚢のサイズの範囲が重なる 遊走子嚢が球形 造卵器あたりの卵胞子数が1-2 造卵器に対する造精器の付着様式が様々 ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり遊走子嚢が球形で時に円筒形~細長い形状ではなく球形 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器が球形で時に円筒形~細長い形状ではなく球形・円筒形・ピーナッツ形 本種と異なり造卵器あたりの造精器数が1-2ではなく1-3 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種と異なり卵胞子が非充満性ではなく充満性または非充満性 本種よりPCA培地での生長が遅い ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium paroecandrum 形態的に類似している 遊走子嚢が節間生 造卵器が鎖生する 造卵器に対する造精器の付着様式が様々 卵胞子が充満性 ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり遊走子嚢が球形で時に円筒形~細長い形状ではなく球形・類球形・楕円形 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり造卵器が球形で時に円筒形~細長い形状ではなく球形または類球形 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種と異なり造卵器あたりの卵胞子数が1(-2)ではなく1 本種と異なり造精器の細胞が棍棒形・拳形・裂けた形状ではなく棍棒形 本種と異なり造卵器あたりの造精器数が1-2ではなく1-2(-5) 本種よりPCA培地での生長が遅い ITSおよびCOIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される