(仮訳)雲南省産の印象的なアセタケ属菌2種
Fan, Y. & Bau, T., 2013. Two striking Inocybe species from Yunnan Province, China. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2013/00000123/00000001/art00022 [Accessed February 12, 2014].
【R3-00387】2014/02/13投稿

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3行まとめ

中国雲南省で採集された人参色の子実体を形成する菌を、Inocybe caroticolorとして新種記載した。
また、パプアニューギニアで記載されていたInocybe olivaceonigraを、中国新産種として報告した。
両種合わせて5標本のITS領域の塩基配列を決定し、GenBankに登録するとともに、BLAST検索を行った。
中国雲南省昆明市盤龍区黒龍潭

(新種)

Inocybe caroticolor T. Bau & Y.G. Fan
語源…人参色の
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【よく似た種との区別】
Inocybe lutea(キイロアセタケ)
本種と異なり柄が淡橙色~杏子色ではなく黄色
本種と異なり柄が上下同大ではなく上方が細まる
本種と異なり柄の表面が粉状ではなく繊維状
本種と異なり顕著な芳香を欠き、ヨウ素の臭いがある
本種と異なり子実層シスチジアが紡錘形ではなく広紡錘形
本種と異なり子実層シスチジアの壁がより薄い
本種と異なり柄が一様にシスチジアに覆われず、シスチジアは柄の頂部のみに分布する
本種と異なり傘表皮の菌糸が微かにしか黄色を帯びない
Inocybe bresadolae
子実体に甘い香りがある
担子胞子の形状が結節状で類似している
本種よりも子実体ががっしりとしている
本種と異なり傘がはっきりと橙色にならず、橙色を帯びるのは古い子実体のみである
本種と異なり柄がはっきりと橙色にならず、橙色を帯びるのは古い子実体のみである
本種と異なり肉が傷つくと赤変する
Inocybe umbratica f. aurantiaca
形態的にやや類似している
本種と異なる樹種の林に発生する
本種と異なり柄の基部が縁取られる
本種と異なり子実体の臭いがきのこ臭または草や精子に似ている
Inocybe polycystidiata
形態的にやや類似している
本種と異なり傘表面にやや粘性を持つ
本種と異なり傘表面の鱗片が屈曲する
本種より担子器が短い
本種より担子胞子のサイズが小さい

(中国新産種)

Inocybe olivaceonigra (E. Horak) Garrido
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【よく似た種との区別】
Inocybe glaucodisca
形態的に非常に類似している
傘の隆起が青緑色を帯びる灰色
柄全体が粉状
担子胞子が結節状
シスチジアが厚壁
生息環境が異なる
本種と異なり傘中央部の表面が微細な鱗片状
本種と異なり柄の基部が縁取りを伴う塊茎状になる
Inocybe pyriformis(カブラアセタケモドキ)
傘表面が平滑
柄全体が粉状
柄の基部に縁取りを伴わない
担子胞子が結節状
本種と異なり柄が赤色~褐色
本種と異なり側シスチジアが洋梨形~便腹形
Inocybe insignis
柄全体が粉状
担子胞子が星形
シスチジアが厚壁
本種より子実体のサイズが大きい
本種と異なり芳香がある
本種と異なり傷つくと緑変する
本種より担子胞子のサイズが大きい
Inocybe viridiumbonata
本種と異なり荒廃した乾生樹林に発生する
本種より子実体ががっしりとしている
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり側シスチジアが厚壁ではなく僅かに薄壁
本種と異なり縁シスチジアが厚壁ではなく薄壁
Inocybe suaveolens
傘表面が絹状で平滑
柄全体が粉状
担子胞子が結節状
子実層シスチジアが厚壁
ITS領域の塩基配列が類似している(類似度94%)
本種と異なり傘がオリーブ色を帯びない
Inocybe umbratica(シロニセトマヤタケ)
傘表面が絹状で平滑
柄全体が粉状
担子胞子が結節状
子実層シスチジアが厚壁
ITS領域の塩基配列が類似している(類似度93-94%)
本種と異なり傘がオリーブ色を帯びない