2017年8月28日 (仮訳)中国から記載されたChamaeota属菌のタイプスタディ Yang, Z-L., 2007. Type studies on Chamaeota species described from China. Mycotaxon. Available at: http://groups.kib.cas.cn/klpb/yzl/tnh_fblw/201201/P020140126480676606632.pdf [Accessed August 28, 2017]. 【R3-04341】2017/08/28投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Chamaeota dextrinoidesporaおよびC. sinicaのタイプ標本を検討した。 担子胞子や傘表皮小鱗片の顕微鏡的形質などに基づき、両種がLeucoagaricus属に含まれることを示した。 C. sinicaはITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析でもL. americanusグループと近縁であった。 (新組み合わせ) Leucoagaricus dextrinoidesporus (Z.S. Bi) Zhu L. Yang 旧名:Chamaeota dextrinoidespora Z.S. Bi 【よく似た種との区別】 Leucoagaricus americanus(ツブカラカサタケ) 本種より子実体のサイズが通常大型 本種と異なり子実体全体が傷つくと黄色またはサフラン色、最終的には赤褐色に変色する 本種と異なり傘表皮の小鱗片の細胞が先細りになる Leucoagaricus holospilotus 本種と異なり中国ではなくスリランカなどに分布する 本種より担子胞子のサイズがやや小さい 本種より縁シスチジアの付属物が短い 本種より傘表皮の小鱗片の細胞のサイズが小さい Leucoagaricus meleagris 本種と異なり傘表皮の小鱗片が暗褐色~帯黒色 本種と異なり肉が露出すると黄色、さらに赤色に変色する 本種より縁シスチジア頂部の付属物が短い 本種と異なり傘表皮の小鱗片の紡錘状棍棒形~槍形の細胞頂部に類円筒形の付属物を欠く Leucoagaricus caldariorum 本種と異なり中国ではなくイギリスなどに分布する 本種と異なり柄が傷つくと赤変する 本種と異なり傘表皮の小鱗片の下層が子実層状 Chamaeota tropica 本種より傘のサイズがずっと小さい 本種と異なり傘の色が黄色~黄褐色 本種と異なり傘縁部に短い扇畳状の条線を有する 本種と異なり襞が初めクリーム色、のちに紫赤色ではなく類白色で微かに桃色を帯びる 本種と異なり柄が淡赤褐色~帯褐色ではなく白色 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が楕円形~広楕円形で時に僅かに扁桃形ではなく類球形~涙形 本種と異なり担子胞子に発芽孔を欠く 本種と異なり担子胞子がデキストリノイドでない 本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~紡錘形ではなく洋梨形 本種と異なり傘表皮が等径の細胞からなる (新組み合わせ) Leucoagaricus sinicus (J.Z. Ying) Zhu L. Yang 旧名:Chamaeota sinica J.Z. Ying 【よく似た種との区別】 Leucoagaricus americanus(ツブカラカサタケ) ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが通常大きい 本種と異なり柄が類円筒形でない 本種と異なり傘肉が肉色ではなく通常白色~類白色で黄変、のちに赤変する 本種と異なり縁シスチジアがいくぶん不規則な円筒形でしばしば頂部が分枝するという特徴を欠く 本種と異なり傘表皮の小鱗片の細胞が類円筒形~狭い紡錘形または槍形で頂部が先細りにならないという特徴を欠く ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(未発表データ) Leucoagaricus meleagris ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面に繊維状小鱗片を有する 本種と異なり柄が類円筒形でない 本種と異なり傘肉が肉色ではなく通常白色~類白色で黄変、のちに赤変する 本種と異なり担子胞子の壁に不明瞭な発芽孔を有する 本種と異なり縁シスチジアがいくぶん不規則な円筒形でしばしば頂部が分枝するという特徴を欠く 本種と異なり傘表皮の小鱗片の細胞が類円筒形~狭い紡錘形または槍形で頂部が先細りにならないという特徴を欠く ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(未発表データ) Leucoagaricus holospilotus 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~槍形でしばしば付属物を有する 本種より傘表皮の小鱗片の細胞がずっと幅広い Leucoagaricus caldariorum 本種より担子胞子のサイズがやや小さい 本種と異なり担子胞子が側面視で楕円形(時に僅かに扁桃形)、正面視で類卵形~楕円形なのではなく広扁桃形 本種と異なり縁シスチジアが不規則な円筒形で波打ち、時に棍棒形なのではなく卵形、棍棒形~槍形でしばしば頂部に短い付属物を有する 本種と異なり傘表皮の小鱗片下層の細胞が子実層状被をなす 本種より傘表皮の小鱗片の細胞がずっと幅広い 本種と異なり傘表皮の小鱗片の細胞が棍棒形~槍形 Leucocoprinus lacrymans 柄がいくぶん円筒形 傘表皮の小鱗片の細胞の形態が類似している 本種と異なり傘が白色~類白色 本種と異なり柄表面が黄金色~帯赤褐色の水っぽい滲出物小粒に覆われる 本種と異なり肉が白色~淡橙色 本種より縁シスチジアの幅がやや狭い 本種より柄シスチジアの幅がやや狭い