(仮訳)Lichenochora属菌の新組み合わせ、3新種およびその他の報告
Etayo, J. & Navarro-Rosinés, P., 2008. Una combinación y tres especies nuevas de Lichenochora (Phyllachorales, ascomicetes liquenícolas), y notas adicionales para el género. Revista Catalana de Micologia. Available at: http://www.micocat.org/UNCINULA09/rcm_0504/2008-30/R-30-4-27-44.pdf [Accessed March 23, 2014].
【R3-00530】2014/03/23投稿

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3行まとめ

Lichenochora aipoliaeL. coppinsiiL. paucisporaの3種を新種記載した。
3種はそれぞれ、Physcia aipoliaProtopannaria pezizoidesBilimbia sabuletorumを宿主とした。
また、L. lepidiotaeを新組み合わせとして提唱し、 L. constrictellaを米国新産種、L. apricaをスペイン新産種として報告した。
Great Britain, Scotland, West Ross, Torridon, Wester Alligin, woods W of Camasdrol Cottage

(新種)

Lichenochora aipoliae Etayo, Nav.-Ros. & Coppins
語源…Physcia aipolia
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【よく似た種との区別】
Lichenochora galligena
同じムカデゴケ属地衣を宿主とする
本種と異なりスコットランドではなくタンザニアやパラグアイなどの熱帯域に分布する
本種と異なりPhyscia aipoliaではなくPhyscia albataPhyscia erumpensPhysacia cf. crispaを宿主とする
本種と異なり子嚢が主に8胞子性ではなく4胞子性
本種より子嚢胞子が短い
本種より子嚢胞子の幅が僅かに広い
Lichenochora polycoccoides
同じムカデゴケ属地衣を宿主とする
子嚢が8胞子性
子嚢胞子の長さが類似している
子嚢胞子のペリスポアに微細な粒を含む
本種と異なりスコットランドではなくフィンランドに分布する
本種と異なりPhyscia aipoliaではなくPhyscia tribaciaを宿主とする
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子の2つの細胞が同大ではなく、上部の細胞がより大きい
Great Britain, Scotland, West Ross, Beinn Eighe NNR, Ruadh-stac  Beag, N-E of summit

(新種)

Lichenochora coppinsii Etayo et Nav.-Ros.
語源…地衣学者のBrian Coppins博士に献名
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【よく似た種との区別】
Lichenochora mediterranea
ハナビラゴケ科地衣を宿主とする
子嚢胞子に複数の隔壁を持つ
本種と異なりチャワンタケモドキではなくFuscopannaria mediterraneaおよびF. ignobilisを宿主とする
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子の隔壁が3-9個ではなく3-4個
Lichenochora lepidiotae
本種と異なりチャワンタケモドキではなくFuscopannaria praetermissaを宿主とする
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁が3-9個ではなく主に1個
Lichenochora acutispora
ハナビラゴケ科地衣を宿主とする
子嚢が紡錘形
子嚢胞子のQ値の範囲が重なる
本種と異なりイングランドではなくチリに分布する
本種と異なりチャワンタケモドキではなくFuscopannaria magellanicaを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが小さく、直径200-250150-250 μmではなく150-200 μmほど
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子の隔壁が3-9個ではなく4-5(8)個(通常5個)
本種と異なり子嚢胞子の先端が尖る
Great Britain, England, Dorset, Melcombe Horsey Church

(新種)

Lichenochora paucispora Etayo Nav. -Ros
語源…少ない胞子の
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【よく似た種との区別】
Lichenochora inconspicua
本種と異なりBilimbia sabuletorumではなくMycobilimbia berengerianaを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが大きく、直径120-170 μmではなく250-300 μmに達する
本種と異なり子嚢が(1)2-4胞子性ではなく(2)4-6(8)胞子性
本種より子嚢胞子が長い
本種より子嚢胞子の幅が狭い
Lichenochora constrictella
ヨーロッパに分布する
宿主にゴールを形成しない
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子のQ値の範囲が重なる
本種と異なりイングランドとルクセンブルクではなくノルウェー、スイス、オーストリア、グリーンランド、米国に分布する
本種と異なりBilimbia sabuletorumではなくFulgensia bracteataを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが大きく、直径120-170 μmではなく330-350 240-250 μmに達する
本種と異なり子嚢が(1)2-4胞子性ではなく常に4胞子性

(新組み合わせ)

Lichenochora lepidiotae (Anzi) Etayo & Nav.-Ros.
旧名:Sphaerella lepidiotae Anzi
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【よく似た種との区別】
Lichenochora coppinsii
本種と異なりFuscopannaria praetermissaではなくチャワンタケモドキを宿主とする
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁が主に1個ではなく3-9個
Lichenochora elegantis
子嚢胞子が長楕円形
子嚢胞子に1隔壁を持つ
子嚢胞子が隔壁部分でくびれない
本種と異なりアイスランド、イタリア、ロシア(コーカサス)ではなくオーストリアに分布する
本種と異なりFuscopannaria praetermissaではなくアカサビゴケを宿主とする
本種と異なり子嚢が(4-6)8胞子性ではなく4胞子性

(スペイン新産種)

Lichenochora aprica Hafellner & Nik. Hoffm.
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【よく似た種との区別】
Lichenochora inconspicua
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子が長楕円形
子嚢胞子に1隔壁を持つ
子嚢胞子が隔壁部分でくびれない
本種と異なりイタリア・スペインではなくオーストリア・スコットランド・フランスに分布する
本種と異なりAspicilia属の複数種ではなくMycobilimbia berengerianaを宿主とする
本種と異なり子嚢が(4-6)8胞子性ではなく(2)4-8胞子性
本種より子嚢胞子のQ値が大きい

(アラゴン州新産種)

Lichenochora clauzadei Nav. -Ros
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(米国新産種)

Lichenochora constrictella (Mull. Arg.) Hafellner
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【よく似た種との区別】
Lichenochora epinashii
ダイダイゴケ科地衣を宿主とする
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子のQ値の範囲が類似している
本種と異なり米国・オーストリア・ノルウェー・スイス・グリーンランドではなくメキシコに分布する
本種と異なりFulgensia bracteataではなくCaloplaca nashiiを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子嚢が常に4胞子性ではなく8胞子性

(その他掲載種)

Lichenochora epidesertorum Nav. -Ros .
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【よく似た種との区別】
Lichenochora epifulgens
スペインに分布する
同じFulgensia属地衣を宿主とする
子嚢果のサイズの範囲が重なる
子嚢のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なりFulgensia desertorumではなくFulgensia fulgensを宿主とする
本種より子嚢胞子のQ値が大きい