(仮訳)スペイン産のエノキタケ属の1新種、Flammulina cephalariae
Pérez-Butrón, JL. & Fernández-Vicente, J., 2007. Una nueva especie de Flammulina P. Karsten, F. cephalariae (Agaricales) encontrada en España. Revista Catalana de Micologia. Available at: https://www.raco.cat/index.php/Micologia/article/view/272565 [Accessed July 25, 2019] 【R3-06432】2019/7/25投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

スペイン、ブルゴス県の石灰質土壌においてCephalaria leucanthaの根から生じていた菌を検討し、Flammulina cephalariaeとして新種記載した。
本種は秋から冬にかけて発生し、傘が鮮やかな色で柄表面がビロード状、長い偽根を有し、担子器および担子胞子が大型であることなどで特徴づけられた。
本新種を含むヨーロッパ産エノキタケ属菌の検索表を掲載した。
Spain, Burgos, Valle de Losa, Villalacre

(新種)

Flammulina cephalariae Perez-Butron & Fernández-Vicente
語源…Cephalaria属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Flammulina ononidis
ヨーロッパに分布する
草地に発生する
肉眼的形態が類似している(混同のおそれがある)
子実体が散生または群生、時に叢生する
担子器が4胞子性
傘表皮が粘質平行菌糸被である
傘表皮の菌糸が分枝する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペインではなくドイツ、チェコ、イタリア、フランス、ロシア、ハンガリーに分布する
本種と異なりCephalaria leucanthaではなくOnonis spinosaを宿主とする
本種より子実体が単生する
本種より子実体のサイズが小さい
本種より子実体の形状が細長い
本種ほど子実体ががっしりとしていない
本種より傘のサイズが小さい
本種より柄のサイズが小さい
本種より担子器のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が長楕円形、円筒状楕円形ではなく楕円形、長楕円形
本種より縁シスチジアのサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが便腹状瓶形で偽頭状なのではなく小嚢状
本種より側シスチジアのサイズが小さい
本種と異なり側シスチジアが便腹状瓶形で偽頭状なのではなく小嚢状
本種より傘シスチジアが短い
本種より傘シスチジアの幅が広い
本種と異なり傘シスチジアが瓶形、類紡錘形、棍棒形ではなく瓶形
本種より柄シスチジアのサイズが小さい
本種と異なり柄シスチジアが瓶形、類紡錘形で分枝するのではなく瓶形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Flammulina fennae
ヨーロッパに分布する
地下の植物の根から発生する
肉眼的形態が類似している
偽根を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペインではなくスイス、オーストリア、ロシアなどに分布する
本種と異なり草地ではなく森林に生息する
本種と異なり傘が類白色で黄褐色を帯びる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり傘表皮の菌糸が分枝しない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Flammulina velutipes(エノキタケ)
ヨーロッパに分布する
柄表面がビロード状
顕微鏡的形質が非常に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり汎世界的に分布する
本種と発生時期が異なる
本種と異なり地中の根ではなく材に発生する
本種と異なり子実体が束生する
本種より子実体のサイズが大きい
本種より子実体が色彩に富む
本種より傘のサイズが大きい
本種より傘表面が粘性を有する
本種と異なり偽柄を欠く
本種より担子器のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Flammulina velutipes var. lupinicola
担子胞子のサイズが類似している
本種と異なりスペインではなく北米などに分布する
本種と異なりCephalaria leucanthaではなくLupinus arboreusを宿主とする
本種と異なり子実体が白色~黄色