(仮訳)新種Veluticeps fasciculataV. berkeleyiの近縁種
Yang, J., Nakasone, KK. & He, S-H., 2016. Veluticeps fasciculata sp. nov. (Gloeophyllaceae, Basidiomycota), a close relative to V. berkeleyi. Phytotaxa. Available at: http://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.243.2.6/0 [Accessed January 15, 2017].
【R3-03661】2017/01/15投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

中国においてコウヨウザン属およびスギ属植物の材に発生した褐色腐朽菌の一種を検討し、Veluticeps fasciculataとして新種記載した。
本種は多年生で背着生であり、子実層托が平滑または瘤状、担子胞子が比較的小型で、束状のシスチジアを有することなどで特徴づけられた。
また、中国新産種として四川省で採集されたV. fimbriataを報告した。
中国江西省贛州市尋烏県Chejiangyuan

(新種)

Veluticeps fasciculata Jiao Yang, K.K. Nakasone & S.H. He
語源…束状の(シスチジアの形状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Veluticeps berkeleyi(チズガタサルノコシカケ)
シスチジアが束状
生殖菌糸にクランプを有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく北米、中米、南欧、東アジア(台湾など)に分布する
本種と異なりコウヨウザン属およびスギ属植物ではなくマツ属、ビャクシン属、モミ属、ヒノキ属、Pasania属植物などを宿主とする
本種と異なり子実体が背着生ではなく背着生、半背着生、扁平形
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種よりハイファルペグが長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(類似度85.1%)
Veluticeps abietina
中国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Veluticeps fimbriata(マツノウロコタケ)
中国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米などにおける分布が知られている
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Veluticeps australiensis
子実体が背着生
シスチジアが束状
生殖菌糸にクランプを有する
本種と異なり中国ではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なりコウヨウザン属およびスギ属植物ではなく被子植物を宿主とする
本種より担子胞子のサイズが大きい
Veluticeps microspora
担子胞子が比較的小型
本種より子実体の質が丈夫
本種と異なりシスチジアが束生するのではなく単生する
本種と異なり生殖菌糸にクランプを欠く

(中国新産種)

Veluticeps fimbriata (Ellis & Everh.) Nakasone
マツノウロコタケ
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Veluticeps fasciculata
中国に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米などにおける分布が知られていない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される