(仮訳)ベーリング地峡両岸に分布する新種Vuilleminia erastiiおよび北米におけるVuilleminia comedensの発生情報の更新
Ghobad-Nejhad, M. & Ginns, J., 2012. Vuilleminia erastii sp. nov. (Corticiales), an amphi-Beringian species and revision of the occurrence of Vuilleminia comedens. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354012700402 [Accessed September 6, 2014].
【R3-01074】2014/09/06投稿

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3行まとめ

Vuilleminia comedensと同定され、胞子サイズの変異が指摘されていた北米およびフィンランド~シベリア産の菌の検討を行い、別系統と結論づけた。
本種をV. erastiiとして新種記載し、その一方で北米におけるV. comedensの分布は確かめられず、北米産菌類の一覧から削除するべきだとした。
V. erastiiはカバノキ科の樹種に選好性を有し、担子胞子が比較的小型のソーセージ形で、シスチジアがあまり発達せず、頂部に付属物を伴うことなどで特徴づけられた。
Canada, Yukon, South Canol Road km 12

(新種)

Vuilleminia erastii Ghobad-Nejhad
語源…コウヤクタケ類の研究者であるエストニアの菌学者、Erast Parmasto教授に献名
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【よく似た種との区別】
Vuilleminia comedens(シロペンキタケ)
担子胞子のQ値が類似している
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子の体積 (logV) が大きい
本種よりシスチジアが発達する
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS2の13塩基の配列も異なる)
Vuilleminia macrospora
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子の体積 (logV) が大きい
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なりシスチジアが頂部に付属物を伴う短円筒形~短棍棒形ではなく頭部が丸い細長い円筒形
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS2の13塩基の配列も異なる)
Vuilleminia pseudocystidiata
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子のQ値が類似している
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりシスチジアが頂部に付属物を伴う短円筒形~短棍棒形ではなく頭部が丸い細長い円筒形
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS2の13塩基の配列も異なる)
Vuilleminia megalospora
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子の体積 (logV) が大きい
本種より担子胞子のQ値が小さい
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS2の13塩基の配列も異なる)
Vuilleminia coryli
ロシア、フィンランドに分布する
担子胞子のQ値が類似している
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子の体積 (logV) が大きい
本種と異なりシスチジアが頂部に付属物を伴う短円筒形~短棍棒形ではなく頭部が丸い細長い円筒形
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS2の13塩基の配列も異なる)
Vuilleminia cystidiata
担子胞子のQ値が類似している
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子の体積 (logV) が大きい
本種と異なりシスチジアが頂部に付属物を伴う短円筒形~短棍棒形ではなく頭部が尖った細長い円筒形
ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS2の13塩基の配列も異なる)