2017年6月21日 （仮訳）アルゼンチン、パタゴニア産の子嚢菌酵母の新種、Wickerhamomyces patagonicus de García, V. et al., 2010. Wickerhamomyces patagonicus sp. nov., an ascomycetous yeast species from Patagonia, Argentina. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: http://ijs.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijs.0.015974-0 [Accessed June 21, 2017]. 【R3-04137】2017/06/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ アルゼンチン、パタゴニアのナウエル・ウアピ国立公園においてナンキョクブナ属樹木の樹液および氷河の融解水から分離された酵母を検討し、Wickerhamomyces patagonicusとして新種記載した。 本種は培養下で帽子形の子嚢胞子を形成し、メタノールおよびヘキサデカンを資化不能であるなど、Wickerhamomycesクレード共通の特徴を有していた。 分子系統解析では、本種はCandida ponderosaeおよびW. chambardiiに最も近縁であったが、資化能やビタミン要求性などで区別された。 Nahuel Huapi National Park, Patagonia, Argentina （新種） Wickerhamomyces patagonicus de Garcia, Brizzio, Rosa, Libkind & van Broock 語源…パタゴニアの 【よく似た種との区別】 Candida ponderosae 樹木に関係した環境から分離される D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなく米国などに分布する 本種と異なり樹液および氷河の融解水ではなく甲虫の虫糞から分離される 本種と異なりD-マンニトール、クエン酸を資化可能 本種と異なりラフィノース、水溶性デンプン、L-ラムノース、N-アセチル-D-グルコサミン、D-グルシトール、亜硝酸塩を資化不能 本種と異なりビタミン要求性を有する D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される（9塩基[1.5%]の差異） Wickerhamomyces chambardii 樹木に関係した環境から分離される D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくインドネシアなどに分布する 本種と異なり樹液および氷河の融解水ではなく栽培バナナから分離される 本種と異なりクエン酸、プロパン-1,2-ジオールを資化可能 本種と異なりラフィノース、水溶性デンプン、L-ラムノース、N-アセチル-D-グルコサミン、D-グルシトール、亜硝酸塩、リシンを資化不能 本種と異なりビタミン要求性を有する ITS領域の塩基配列が異なる（37塩基[6.4%]の差異）