2024年11月18日 (仮訳)新属Neotricholomopsisおよび中国北西部産の系統、形態、および分岐時間に基づく新種Neotricholomopsis globispora Fan, L. et al. 2024. A New Genus Neotricholomopsis Gen. Nov and Description of Neotricholomopsis globispora Sp. Nov. (Phyllotopsidaceae, Agaricales) from Northwestern China Based on Phylogeny, Morphology, and Divergence Time. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/10/11/784 [Accessed November 18, 2024] 【R3-12262】2024/11/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国甘粛省の針葉樹林で採集された菌を検討し、新属新種Neotricholomopsis globisporaとして記載した。 本種は形態形質のほか、分子系統解析および分岐年代推定に基づき新種記載された。 本種はTricholomopsis属菌とは傘や柄の色や表面性状、担子胞子のサイズや形状、側シスチジアの有無などで区別された。 中国甘粛省甘南チベット族自治州洮河国家級自然保護区 (新種) Neotricholomopsis globispora B.Y. Wang & L.F. Fan 語源…(属名)新しいTricholomopsis属(子実体の形態から)/(種小名)球形の胞子の(担子胞子の形状から) 【よく似た種との区別】 Tricholomopsis flammula(コサマツモドキ) 中国に分布する 子実体が小型の鱗片に密に覆われる 襞が直生~やや垂生 本種と異なりチェコ、スウェーデンにおける分布が知られている 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり傘が帯緑黄色、黄色~褐黄色 本種と異なり傘が凸形~窪む 本種と異なり傘表面が紫赤色、赤褐色の鱗片に覆われる 本種と異なり襞が淡い帯緑色、黄色、褐黄色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が楕円形で稀に倒卵状~楕円形、卵状楕円形~長楕円形 本種より担子胞子のQ値が大きい ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tricholomopsis depressa 子実体が中型 傘中央部がしばしば窪み縁部が内側に巻く 傘表面が密な鱗片に覆われる 襞が直生~やや垂生 本種と異なり傘縁部が桃色~灰桃色の小型の鱗片に覆われる 本種と異なり柄が黄白色~帯黄色 本種と異なり柄が桃色~灰桃色の小型の鱗片に覆われる 本種より担子胞子のサイズが明瞭に大きい 本種より担子胞子のQ値が大きい Tricholomopsis rutilans(サマツモドキ) 中国に分布する 担子胞子が類球形~楕円形 縁シスチジアが明瞭である 柄シスチジアを欠く 本種と異なり主にヨーロッパに分布するほか米国にも分布する 本種と異なり傘表面が赤紫色の繊維~鱗片で密に覆われる 本種と異なり柄表面が赤紫色の繊維~鱗片で密に覆われる 本種と異なり側シスチジアを欠くか稀 ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Conoloma mucronata 中国に分布する 針葉樹林に生息する 本種と異なり傘中央部が暗い帯褐黄色 本種と異なり傘が扁平凸形であり、中央部が微突形または”coracoid”である 本種と異なり傘表面が無毛 本種と異なり襞が湾生~垂生 本種より担子胞子のサイズが顕著に大きい 本種と担子胞子のQ値の範囲が異なる 本種と異なり柄シスチジアを欠くのではなく有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tricholomopsis yunnanensis 中国に分布する 針葉樹林に生息する 本種と異なり傘が半球形 本種と異なり傘表面が赤紫色~赤褐色の繊維に覆われる 本種と異なり柄が円筒形半球形 本種と異なり柄が赤紫色~赤褐色の繊維に覆われる 本種より担子器が短い 本種より担子器の幅が僅かに広い 本種と異なり側シスチジアが類紡錘形または円筒形~狭棍棒形 ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される