2025年4月25日 (仮訳)南米南部産広義Peziza属菌の再検討および再配置 Pfister, DH. et al. 2022. A reexamination and realignment of Peziza sensu lato (Pezizomycetes) species in southern South America. Darwiniana, nueva serie. Available at: https://www.redalyc.org/journal/669/66976165009/66976165009.pdf [Accessed April 25, 2025] 【R3-12738】2025/4/25投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アルゼンチンとチリの温帯林で採集された広義Peziza属標本について、形態学的検討および分子系統解析に基づき再検討した。 その結果から、検討した種を9つの異なる属に再配置した。 Pe. gamundiaeを新種記載し、新組み合わせPhylloscypha nothofagetiを提唱したほか、Pustularia microsporaをPe. pseudosylvestrisのシノニムとした。 Chile, Araucanía, Cordillera de Nahuelbuta, Fundo Rucalemu (新種) Peziza gamundiae Pfister, Caiafa & M.E. Smith 語源…アルゼンチンの菌類学者、Irma J. Gamundí博士に献名 【よく似た種との区別】 Peziza oliviae 子嚢胞子のサイズが類似している 本種と異なりチリ、アルゼンチンではなく北半球に分布する 本種と異なり水面下に発生する 本種より柄が長い Peziza pseudosyvestris アルゼンチン、チリに分布する 形態的に類似している(最も混同のおそれが高い) 子嚢果の色が類似している nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢胞子表面に装飾を欠くのではなく有する nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Phylloscypha nothofageti (Gamundí) Pfister, Healy & M.E. Smith 旧名:Galactinia nothofageti Gamundí 【よく似た種との区別】 Peziza ostracoderma 無性世代の構造が類似している 本種と無性胞子の装飾が異なる (その他掲載種) Daleomyces petersii (Berkeley) Van Vooren フジイロチャワンタケモドキ (その他掲載種) Geoscypha tenacella (Saccardo) Van Vooren 【よく似た種との区別】 Peziza praetervisa 形態的に類似している(同種とする意見もある) 本種と子嚢胞子の装飾の細かい部分が異なる 本種と側糸の屈曲度が異なる Peziza violacea 南米に分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) 本種と異なり子嚢胞子表面に微細な装飾があるという特徴を欠く 本種と異なり子嚢胞子に2つの不明瞭な油滴を含むという特徴を欠く (その他掲載種) Geoscypha violacea (Persoon) Lambotte (その他掲載種) Legaliana badia (Persoon) Van Vooren クリイロチャワンタケ (その他掲載種) Paragalactinia succosa (Berkeley) Van Vooren キゾメチャワンタケ 【よく似た種との区別】 Paragalactinia succosella 南米に分布する 外生菌根性である可能性がある 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種ほど子嚢胞子に密に装飾がない (その他掲載種) Paragalactinia succosella (Le Gal & Romagnesi) Van Vooren 【よく似た種との区別】 Paragalactinia succosa(キゾメチャワンタケ) 南米に分布する 外生菌根性である可能性がある 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種より子嚢胞子に密に装飾がある (その他掲載種) Peziza cf. ammophila Durieu & Léveillé スナヤマチャワンタケ (その他掲載種) Peziza bonaerensis Spegazzini (その他掲載種) Peziza cerea Sowerby 【よく似た種との区別】 Peziza varia(タヌキノチャワンタケ) 南米に分布する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Peziza pseudosylvestris 南米に分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) (その他掲載種) Peziza domiciliana Cooke ナヤノシロチャワンタケ (その他掲載種) Peziza echinospora P. Karst. トゲミノチャワンタケ (その他掲載種) Peziza fimeti (Fuckel) E.C. Hansen (その他掲載種) Peziza pseudosylvestris (Gamundí) Alessio 【よく似た種との区別】 Peziza sylvestris 形態的に類似している(混同のおそれがある) Peziza arvernensis(モリノチャワンタケ) 形態的に類似している(混同のおそれがある) Peziza cerea 南米に分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) (その他掲載種) Peziza repanda Fries オオヒラチャワンタケ (その他掲載種) Peziza sylvestris (Boudier) Saccardo & Traverso (その他掲載種) Peziza tosta (Boudier) V.P. Tewari & D.C. Pant (その他掲載種) Peziza varia (Hedwig) Röhling タヌキノチャワンタケ 【よく似た種との区別】 Peziza cerea 南米に分布する 本種より子嚢胞子のサイズが小さい Peziza domiciliana(ナヤノシロチャワンタケ) 本種と異なり子嚢胞子に顕著な油滴を有する (その他掲載種) Peziza vesiculosa Bulliard オオチャワンタケ (その他掲載種) Rhodopeziza tuberculata (Gamundí) J. Moravec & Hohmeyer ※この他にMalvipezia sp.、Peziza granulosa sensu Gamundí、”Peziza” cfr. rifaiiなどを掲載した。