(仮訳)Auricularia属:分類学的研究およびイランおよび世界における新種の記録
Jahedi, A. et al. 2024. Auricularia (wood ear mushroom) genus: a contribution to classification and new species records for Iran and world. Plant and Fungal Systematics. Available at: https://pfsyst.botany.pl/pdf-191757-116035?filename=116035.pdf [Accessed January 3, 2025] 【R3-12403】2025/1/4投稿

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3行まとめ

イランのヒルカニアンフォレストで採集されたAuricularia属の19標本について形態学的検討および分子系統解析を実施した。
そのうちA. iranicaを新種記載し、イラン新産種のA. corneaを含む4種の既知種を同定した。
イラン産の本属菌の検索表を掲載した。
Iran, Hyrcanian forests, savadkouh–lajim, Mazandaran province

(新種)

Auricularia iranica A. Jahedi
語源…イランの
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【よく似た種との区別】
Auricularia mesenterica(ヒダキクラゲ)
イランに分布する
肉眼的形態が類似している
子実体の厚さの範囲が重なる
子実体上面に通常顕著な環紋をあらわす
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスイス、エストニア、フランス、ウズベキスタンにおける分布が知られている
本種より子実層の丈が高い
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が”plump-shaped”でない
本種と異なりシスチジオールを欠くのではなく有する
本種より子実体上面の毛が短い
本種より”zona laxa”が厚い
本種より”zona subcompacta superioris”が薄い
本種より”zona compacta”が薄い
本種と異なり結晶を有するのではなく欠く
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia africana
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなくウガンダなどに分布する
本種より担子胞子が短い
本種より子実体上面の毛が短い
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia asiatica
アジアに分布する
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなくインドネシアなどに分布する
本種より担子胞子が短い
本種より子実体上面の毛が短い
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia brasiliana
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなくブラジルなどに分布する
本種より担子胞子が短い
本種より子実体上面の毛が短い
本種と異なり結晶を有するのではなく欠く
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia orientalis
アジアに分布する
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなく中国などに分布する
本種より担子胞子が短い
本種より子実体上面の毛が短い
本種と異なり結晶を有するのではなく欠く
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia submesenterica
アジアに分布する
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなく中国などに分布する
本種より担子胞子が短い
本種より子実体上面の毛が短い
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia srilankensis
アジアに分布する
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなくスリランカなどに分布する
本種より担子胞子が短い
本種より子実体上面の毛が短い
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia pusio
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなくオーストラリアなどに分布する
本種より担子胞子が短い
本種より子実体上面の毛が短い
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Auricularia auricula-judae (Fries) Quélet
キクラゲ
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【よく似た種との区別】
Auricularia fuscosuccinea(キクラゲモドキ)
形態的に類似している
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり髄層を欠く
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia heimuer
イランに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia americana(キタキクラゲ)
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(イラン新産種)

Auricularia cornea Ehrenberg
ナンカイキクラゲ
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【よく似た種との区別】
Auricularia heimuer
イランに分布する
子実体が新鮮時膠質である
髄層を有する
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種より”basidiocarp project”の最大長が短い
本種より子実体上面の毛が短い
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Auricularia heimuer F. Wu, B.K. Cui & Y.C. Dai
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【よく似た種との区別】
Auricularia auricula-judae(キクラゲ)
イランに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子器のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia villosula
形態的に類似している(誤同定されてきた)
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auricularia cornea(ナンカイキクラゲ)
イランに分布する
子実体が新鮮時膠質である
髄層を有する
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種より”basidiocarp project”の最大長が長い
本種より子実体上面の毛が長い
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Auricularia mesenterica (Gray) Persoon
ヒダキクラゲ
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【よく似た種との区別】
Auricularia iranica
イランに分布する
肉眼的形態が類似している
子実体の厚さの範囲が重なる
子実体上面に通常顕著な環紋をあらわす
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスイス、エストニア、フランス、ウズベキスタンにおける分布が知られていない
本種より子実層の丈が低い
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が”plump-shaped”である
本種と異なりシスチジオールを有するのではなく欠く
本種より子実体上面の毛が長い
本種より”zona laxa”が薄い
本種より”zona subcompacta superioris”が厚い
本種より”zona compacta”が厚い
本種と異なり結晶を欠くのではなく有する
ITS+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される