(仮訳)ブラジルのカーチンガ半乾燥地域に産した新種Chlorophyllum tenue
Falcão, ES. et al. 2025. Chlorophyllum tenue sp. nov. (Agaricaceae, Basidiomycota) from the Brazilian Caatinga semiarid region. European Journal of Taxonomy. Available at: https://europeanjournaloftaxonomy.eu/index.php/ejt/article/view/2787 [Accessed February 17, 2025] 【R3-12536】2025/2/17投稿

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3行まとめ

ブラジルのカーチンガ半乾燥地域で採集された菌を検討し、Chlorophyllum tenueとして新種記載した。
本種はEllipsoidospororum節に属し、子実体が小型で細長く、傘表面が小鱗片状、柄が触れても変色せず、担子胞子が楕円形で発芽孔を欠くことなどで特徴づけられた。
本新種を含むEllipsoidospororum節の検索表を掲載した。
Brazil, Paraíba, São José dos Cordeiros; ‘RPPN Fazenda Almas’ Private Reserve of Natural Patrimony Fazenda Almas

(新種)

Chlorophyllum tenue E.Falcão, Ferretti-Cisn., Silva-Filho, Koroiva & Wartchow
語源…細い(子実体の形状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Chlorophyllum africanum
子実体が小型
担子胞子が楕円形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルではなく南アフリカなどに分布する
本種と異なり傘の地の色が帯灰褐色~暗クリーム色ではなく類白色
本種と異なり傘表面に帯赤褐色、淡褐色~帯ばらベージュ色の小鱗片ではなく灰色~灰橙色の小鱗片を有する
本種と異なり柄が傷つけても変色しないのではなく傷ついたり触れたりすると赤色~褐色になる×本種と異なり柄が円筒形上下同大で根状なのではなく類円筒形で僅かに基部が膨らむ
本種と異なり柄表面が上部が小鱗片状、つばより下部が条線状なのではなく無毛
本種と異なりつばが二重ではなく単一
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり傘表皮が広棍棒形、棍棒形~僅かに棍棒形で波状など多形の細胞からなる子実層状被ではなく主に棍棒形で僅かに厚壁の細胞からなる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chlorophyllum demangei
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルではなくベトナム、タイなどに分布する
本種と異なり傘中央部が淡褐色~褐色、地の色が白色~淡黄色
本種と異なり傘表面の中丘周辺に同色のパッチを伴い縁部にかけて散在する不規則なパッチ状になる
本種と異なり柄が触れると橙白色になる
本種と異なり柄が円筒形で時に基部が僅かに太まる
本種と異なり柄表面が繊維状
本種と異なり縁シスチジアが狭棍棒形~僅かに幅狭い瓶形、円筒形
本種と異なり傘表皮が広棍棒形、棍棒形~僅かに棍棒形で波状など多形の細胞からなる子実層状被ではなく円筒形~狭棍棒形の細胞からなる毛状被
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chlorophyllum hortense(フタツミカラカサタケ)
南米の熱帯域に分布する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国、パラグアイ、コロンビア、インドにおける分布が知られている
本種と異なり子実体が傷つけると強く変色する
本種と異なり傘の地の色が白色
本種と異なり傘表面が鱗片状
本種と異なり担子器が常に4胞子性ではなく2胞子性のことがある
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり縁シスチジアが類円筒形~狭棍棒形、または棍棒形で時に短い柄を有する洋梨形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される