(仮訳)Verrucaria finitimaの有効記載およびVerrucaria tristisの形態群に関する考察
Breuss, O. & Berger, F. 2012. Die Validierung von Verrucaria finitima und Bemerkungen über den Formenkreis von Verrucaria tristis (lichenisierte Ascomyceten, Verrucariaceae). Österreichische Zeitschrift für Pilzkunde. Available at: https://www.myk.univie.ac.at/wp-content/uploads/2016/11/Breuss_Berger_Verrucaria_finitima_%C3%96ZP21.pdf [Accessed August 2, 2024] 【R3-11940】2024/8/2投稿

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3行まとめ

アルプス山脈の石灰岩に発生した地衣の一種を検討し、Verrucaria finitimaとして新種記載した。
本種は粉子器の壁がこの菌群の他の種と異なり炭化することなどで特徴づけられた。
また、V. tristisの正しい学名がV. fischeriであることを示したほか、V. poeltiiをスロバキア、北マケドニア、モンテネグロ、コソボにおける新産種として報告した。
Österreich, Oberösterreich, Totes Gebirge, Warscheneck, Brunnsteinkar, Blockhaldenfuß W des Brunnsteinersees

(新種)

Verrucaria finitima Breuss & F.Berger
語源…近接した(Verrucaria poeltiiに類似することから)
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【よく似た種との区別】
Verrucaria fischeri
子嚢胞子のサイズがほぼ同一である
子嚢胞子の形状がほぼ同一である
被子器外壁の形態が類似している
本種と異なり地衣体がしばしば帯灰色
本種より被子器外壁が発達している
本種より被子器外壁が厚い
本種と異なり粉子器の壁が強く炭化するという特徴を欠く
本種より粉子が長い
Verrucaria poeltii
子嚢胞子のサイズがほぼ同一である
子嚢胞子の形状がほぼ同一である
本種と異なり果殻が永く淡色なのではなく間もなく暗色になる
本種と異なり粉子器の壁が強く炭化するという特徴を欠く
本種より粉子の幅が広い
本種と異なり上皮層が薄壁ではなく厚壁の細胞からなる
Verrucaria arctica
本種と異なり果殻が永く淡色なのではなく間もなく暗色になる
本種と異なり粉子器の壁が強く炭化するという特徴を欠く
本種より粉子の幅が広い
本種と異なり上皮層が薄壁ではなく厚壁の細胞からなる

(その他掲載種)

Verrucaria fischeri Müller Arg.
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【よく似た種との区別】
Verrucaria finitima
子嚢胞子のサイズがほぼ同一である
子嚢胞子の形状がほぼ同一である
被子器外壁の形態が類似している
本種と異なり地衣体がしばしば帯灰色という特徴を欠く
本種ほど被子器外壁が発達していない
本種より被子器外壁が薄い
本種と異なり粉子器の壁が強く炭化する
本種より粉子が短い

(スロバキア、北マケドニア、モンテネグロ、コソボ新産種)

Verrucaria poeltii (Servít) Breuss
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【よく似た種との区別】
Verrucaria finitima
子嚢胞子のサイズがほぼ同一である
子嚢胞子の形状がほぼ同一である
本種と異なり果殻が間もなく暗色になるのではなく永く淡色
本種と異なり粉子器の壁が強く炭化する
本種より粉子の幅が狭い
本種と異なり上皮層が厚壁ではなく薄壁の細胞からなる
Verrucaria arctica
上皮層が厚壁で小さなルーメンを有する細胞からなる
果殻が間もなく暗色になる
粉子器壁が無色
本種と異なり被子器外壁が1/2-3/4まで伸びて果殻に付着し、下部にかけて通常先細りになるのではなく1/2まで伸びて下部で僅かに果殻から離れ、被子器基部に達するか完全になる